暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico39転移門ケリオンローフェティタ〜Road to Alfheimr〜
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を終え、肉体に還ることが出来れば、アールヴヘイムに戻ることも可能だ。それまでは“神々の宝庫ブレイザブリク”に取り込んでおけばいい。

「そう・・・」

「???」

重い空気になってしまった。俺がアースガルドに帰れば、おそらくシャルやはやて達とは永遠に会えなくなるだろうしな。寂しげな表情を浮かべるシャルの頭を一撫でし、「アイリ、ユニゾン頼む」アイリの頭も撫でる。

「っ!! ヤヴォール?」

満面の笑みと一筋の涙を流すアイリが元気よく返事してくれた。アイリから差し出された小さな右手を取り、「融合!」彼女とユニゾンを果たす。彼女が俺の内側に居る感覚、とても懐かしい。安心感があると言うか・・・。

『マイスターの中、本当に久しぶりだね☆』

「少し無茶をさせるかもしれない。すまないな」

ラレス・フィアレスをオートパイロットモードにして、「シャル、頼めるか」彼女の隣を通り過ぎならブリッジの出入口へ向かう。

「愚問だよ、ルシル。そのために私も、イリスも頑張っているんだから」

「ありがとう」

「どういたしまして♪」

(シャルが側に居てくれると言うのも大きな安心感を得られるな)

そして、黄金に光り輝く超巨大な転移門、その僅かに開いている扉から溢れ出す純白の閃光へと艦が進み、「あぁ、ただいまだ」転移門を潜った。アールヴヘイムに戻って来たことが判るほどに全身に神秘の魔力を感じた。シャルも「懐かしい、この感じ」感慨深げに小さく息を吐いた。パノラマモニターに、約2万年ぶりのアールヴヘイムの世界が映った。

「ルシル、泣いてるの・・・?」

「え?・・・あ、あぁ、すまない」

シャルに指摘されて気付く。気付かないうちに俺は涙を流していた。袖で涙を拭い、「さぁ、行こう。首領とご対面だ」ブリッジ両舷にある2つの出入り口の1つから艦内の主要通路へと出る。三日月状の全翼型の艦体であるため、通路も艦体に沿って左右に向かって曲線を描いている。

「シャル。カートリッジを渡しておく」

「ありがと♪ ハート3との戦いで消費しちゃってたから助かるよ」

通路を歩いて中央(ちょうど艦長席の真後ろだな)へ目指し、そして1つのスライドドアを潜る。そこが外界と艦内を隔てる出入り口であるエントランストランスポータールームだ。パネルを操作して転送機能を起動させると足元が光に溢れる。

「ルシル」

「ん?」

「勝つよ」

「ああ!」

『アイリのことも忘れないでよね!』

「おっとごめん、ごめん♪」

最終決戦前の空気が少しだけ緩くなった。そして転送が始まり・・・終わった。視界内が真っ白な光から黄金の光が満ちた世界であるアールヴヘイムへと変わる。

――瞬神の飛翔(コード・ヘルモーズ)
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