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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico39転移門ケリオンローフェティタ〜Road to Alfheimr〜
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・・・記憶を消すしかない・・・か)・・・じゃあアイリ。俺と2人きりの時はマイスター呼びでいい。が、それ以外の時はルシルで頼む」
「アイリとマイスターだけの秘密の約束?」
「ああ、俺とアイリの2人だけの秘密だ」
「っ! ふふ、うふふ、やったね♪ マイスターの真実を知ってるのもアイリだけ、この約束もアイリだけ、こんなに嬉しい事、幸せな事なんてないよね!」
今はもうアイリの好きなようにさせよう。満面の笑みで万歳を続けるアイリが俺の頭の周りを飛び回る。シグナム達とゆっくり話も出来たし、アイリにとってこの短時間で幸せいっぱいになったんだろうな。数百年。あまりにも待たせ過ぎたもんな。
「アイリ・・・」
「ひゃわっ!?」
俺の目の前に来た時にアイリの頭を撫でてやった。最初は驚いたアイリは「はにゃ〜?」破顔して、俺が出した右手の平のちょこんと座りこんだ。とそんな時、「ちょっといい?」ノック3回と一緒に声を掛けられた。
「騎士シャルロッテ・・・?」
アクアブルーの長髪にアザレアピンクの瞳をした少女、シャル(もしくはイリス)がブリッジへ入るためのスライドドアの側に佇んでいた。彼女は「シャルロッテの方よ、ルシル。イリスはちょっとお休み中」ウィンクして、俺の座る艦長席の側まで来た。
「お休み中って。トロイメライをやはり使ったのか。あれだけ無茶はするなと言っただろう」
「許してよ。ハート3の神器が本気でまずかったんだって。光翼と誓鎧と不傷剣、そして魔剣アゾートのフル武装だったんだから」
「光翼までもリンドヴルムの手に渡っていたのか・・・」
「ありゃ? あんまり驚いてない?」
小首を傾げるシャルに、「コレを見たらな」そう言いながら展開したモニターに表示した左舷貨物室の様子を見せる。雑な動きでも崩れないように壁に固定してある数ある神器の中、簡易のベッドの上に寝かされた少女が1人映り込む。
「女の子? この子も人化できる神器・・・?」
「ああ。神造兵装の第38位、天裁サテッリス・ラーディウスだ」
「ぶふっ!? は、はあ!? 天裁!?」
シャルは思いっきり唾を噴いて驚きを見せる。アイリが「すごいの?」って俺に訊いてきた。俺は頷いて、“天裁”の恐ろしさをアイリに話す。“天裁サテッリス・ラーディウス”。衛星軌道上から神罰クラスの砲撃を雨のように降らすというものだ。威力も砲速もとんでもなく、俺の最高の防性術式・多層甲冑ゴスペルでも防げないし迎撃も出来ない。狙われたらそこで終了。そんな神器だ。
(大戦時に一度だけアールヴヘイム魔術師が100人がかりで使ったが、その魔力消費の大きさにそれっきりとなったな・・・)
シュヴァリエルがなりふり構わず“天裁”を使っていれば確実に俺は死んでいた
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