暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico39転移門ケリオンローフェティタ〜Road to Alfheimr〜
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取れていた神秘はかつての大戦時、それに魔界へ訪れた際に何度も身に感じた魔族の脅威。自分の間抜けさには本当に殺意が湧いてくる。

「まずは圧倒的な力量差を見せつけてくれよう! そして私に・・・、我が偉容に屈服せよ神器王!」

――顕現――

首領の体が紅蓮の炎に包まれ、そしてその炎の中から首領の真実の姿が出現した。ビリビリと肌に感じる存在感、魂まで燃やし尽くされそうな程の熱波、俺をちっぽけな人間に落とす強大な神秘。目を疑った。信じたくはなかった。現実であっては欲しくない、と・・・。

「ねぇ、ルシル。私・・・夢、見てるのかな・・・?」

「あぁ、しかもとびっきりの悪夢だ・・・」

「オオオオオオオオオオオオオオッ!!」

「「っ!!」」『ひゃあああああ!』

単なる雄叫びで俺とシャルは吹き飛ばされ、「ぐはっ!?」数百mと離れていたはずの転移門の扉に叩きつけられた。

「見よ、我が黄金に輝きし美しき肢体を! 聴け、我を最強と讃えし厳かなる名を! 畏れよ人間、敬えよ人間、讃えよ人間! 我が名はスマウグ! 魔界最下層にてあらゆる財を蓄え護る、宝を司りし竜王なり!」

竜王スマウグ。別名黄金竜。それがリンドヴルム首領の正体だった。本来は火竜であるため鱗は真紅なのだが、護るべき宝の1つでもある黄金が自身の炎や熱で溶け、鱗にこびり付いてしまっていることで黄金に輝いている。その全長は約70m。翼を広げた全幅は140m。その巨体さだけで圧倒してくる。

「ダメだ、勝てない・・・、戦いにならない・・・」

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