第1話デスゲーム開始
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VR《バーチャル・リアリティ》技術を作り出した。アーガス社の若き開発部長。だとしたらなぜ奴はこんなことを?
『プレイヤー諸君はすでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気づいていると思う』
奴はオレたちプレイヤーのおかれている状況を理解していた。何か手をうってくれたのかと思ったが次に言い放ったセリフでその小さな希望はすぐに消え去った。とても、信じられないセリフを吐いたのだから。
『しかし、これはゲームの不具合ではない。繰り返す。不具合ではなく《ソードアート・オンライン》本来の仕様である』
仕様?本来の仕様?ログアウトボタンはなくなった訳じゃなくて、SAOには元からログアウトボタンはなかったのか?
『諸君は自発的にログアウトすることはできない。また、外部の人間の手により《ナーヴギア》の停止、あるいは解除もありえない。もしそれが試みられた場合、《ナーヴギア》の信号素子が発する高出力マイクロウェーブが諸君の脳を破壊し生命活動を停止させる』
外部から《ナーヴギア》を解除したら、オレたちの脳を破壊する?周りのプレイヤーたちは本気にしてない。たしかにいきなりこんなことを言われても冗談だと思う。その時広場から2人のプレイヤーが出ようとしたらシステムによる防護フィールドにそれを阻まれる。
あの赤ローブーーーもとい茅場晶彦の言っていた高出力マイクロウェーブという言葉でやっと理解した。信号素子のマイクロウェーブは電子レンジと同じものだったはず。リミッターさえ外せば脳を焼くこともできる。電源を切ればと考えたがナーヴギアには内蔵バッテリーがある電源を切ってもしばらくバッテリー切れはない。
『残念ながら現時点でプレイヤーの家族、友人などが警告を無視し《ナーヴギア》を強制的に解除しようと試みられた例が少なからずあり、その結果213名のプレイヤーがアインクラッド及び現実世界から永久退場している』
213名がアインクラッドからも現実からも永久退場ーーーつまり、213人が死んだ。そんなに死んだのか?
『ご覧の通り多数の死者が出たことを含めこの状況をあらゆるメディアが繰り返し報道している。よって、すでに《ナーヴギア》が強制的に解除される危険は低くなっていると言ってよかろう。諸君らは安心してゲーム攻略に励んで欲しい』
いや、《ナーヴギア》の解除だけじゃない。なぜかそんな気がする。
『しかし、十分に留意してもらいたい。今後ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない。HPが0になった瞬間諸君らのアバターは永久に消滅し、同時に・・・』
何が言いたいのか察しがついた。今後一度でもゲームオーバーした場合ーーー
『諸君らの脳は《ナーヴギア》によって破壊される』
アバターのオレたちも現実
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