暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第1章:修正の始まり
第9話「VTシステム」
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強い。...だけど、絶対に勝てない訳ではない!)」

  相手の彼女は一度AICとか言うのを使うのを止め、プラズマ手刀という武装で斬りかかってくる。軍人と言うだけあって、鋭い一撃だけど、防げない訳でもない!

     ギィイイン!!

「くぅ....!せぁっ!」

「っ、チィイッ!」

  片方の手刀を受け流し、もう片方は気合で弾く。

「(シールドエネルギーは...まだ半分以上ある!)」

  俺の使っているこのブレードは、エネルギーを切り裂く機能がON・OFFで使えるが、代償として使っている時はシールドエネルギーが減っていく。

「(長期戦は俺の方が不利だ。だから、短期決戦で仕留める!)」

  そのためにも、相手に何とかして隙を作りだしたい。

「(相手の方が強くて隙が作れない。...だからどうした。“夢追”は、こんな所で躓くほど、軟な想いが込められてる訳じゃないんだ!)」

  桜さんの、束さんの、おそらく千冬姉のも。...そして、俺の夢も。その全てを追う想いが込められているんだ。この程度の逆境、覆して見せる!

「はぁあっ!!」

「なっ!?くっ...がぁっ!?」

  瞬間、“夢追”の単一仕様能力が発動し、相手の予想を上回る速度で接近、一撃を決める事ができた。

「(今だ!!)」

  その隙を逃さず、俺はブレードを構えなおす。

「(あの“天災”二人を驚かした(最弱)の一撃、受けてみろ!!)」

  とある日に俺が放った“技”は、あの桜さんも避ける事も防ぐこともできずに喰らった。その時は偶然だったが、今なら出来る!

二重之閃(ふたえのひらめき)!!」

「っ...!?がぁああっ!!??」

  二連撃ではなく、二回同時(・・)の斬撃。Xを描くように放たれた斬撃に、相手が防げるわけもなく、直撃した。

「(エネルギーを切り裂くブレードによる、強力な二撃。これで削りきれなかったら....。)」

「ぐ、ぅうう....!!」

「...もう少し、頑張らないとだな。」

  未だに、SE(シールドエネルギー)は削りきれていないようだ。...尤も、機体は大分破損させているから動くのもきついはずだが。

「...認めない...私は、認めない...!貴様が、教官の弟などと、絶対...認めて、なるものか....!!」

「(来るか...?)....っ、なっ....!?」

  ブレードを構え、攻撃に備えようとしたが、相手のISの様子がおかしかった。

「ぁ..あああああああああああああ!!!?」

「な、なんだ!?」

  いきなり黒い泥のようなものに、彼女のISが彼女ごと取り込まれる。
  そして、その泥が形取った姿は.
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