第1章:修正の始まり
第9話「VTシステム」
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てくる。
「落ち着け!相手はたった二人だ!体制を立て直し、連携を取れ!」
「「「「ハッ!!」」」」
副隊長であるクラリッサ・ハルフォーフらしき人物が指示を飛ばし、一度俺たちから距離を取る。
「いやぁ、一筋縄ではいかないね。」
【どうしますか?】
「【多分、俺を数人で抑え、後方支援であるユーリちゃんを落としにかかるだろう。俺が相手の想像以上の人数を抑えるから、ユーリちゃんは襲い掛かってきた奴をこっちに叩き落してくれ。】」
【わかりました。】
さぁ、相手はどれぐらい耐えられるかな?
=秋十side=
「くそ....!」
「っ、そこだ!」
ブレードを一閃。また相手の表情が驚きに染まる。
「(本当に、桜さんの言った通りに相手にできる!)」
確かに、相手は完全に俺よりも操作技術は高い。だけど、桜さんの言った通りに考えて行けば、弱い俺でも十分に戦える...!
「(負けた時の経験を生かし、相手の動きを体で覚え、経験を基に相手の動きを予測して対処!たったそれだけなのに、戦える!)」
桜さんは、俺に言った事の意味は、そんな所だった。
―――「秋十君は確かに、弱くて良く負ける。」
―――「でも、負けたから得るものがなかった訳ではないだろ?」
「(分かる!思考するだけでは分からなくても、俺の体に刻み込まれた“経験”が、敵の攻撃を理解してくれる!)」
飛んでくるワイヤーブレードをブレードで受け流すように防ぎ、躱す。
転がるように避けて、すぐに間合いを詰める。
「(ここだ!)」
直接斬りかからずに、少し手前をブレードで斬る。
またもや、相手が驚愕する。
「なぜだ...なぜ、AICの位置が分かる!?」
「その機能は、イメージとかが重要なんだろ?意識を集中する必要があるから、否が応でも視線とかで狙っている位置が分かるんだよ!」
そう、これは俺が弱くて負け続けていた時、何とかして相手に勝とうと動きを“視て”きた。ずっとそうしてきたからか、いつの間にか相手の狙っている位置が自然と分かるようになったんだ。
―――「弱者には、弱者なりのやり方がある。」
―――「自分の力を把握し、相手の力量を明確に計る。」
―――「そこから経験を生かし、いかに勝利に導くか。それが重要だ。」
「(あぁ、桜さん...ホント、こんな戦い方があったんだな!)」
桜さんは“天災の俺が、弱者の事を語るなんて烏滸がましいけど”とか言ってたけど、天才だからこそ俺も知らない俺の事を分かってくれたんだと思う。
「(確かに
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