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逆さの砂時計
生の罪科 2
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い、クロスツェル」
 私を待ってる? ……私を?
 「教えを広める者には、それを体現維持する義務と責任があるわ。形だけ通して終わりだなんて思わないで」
 アリア様の教えを体現維持する義務と責任……それは……
 「……いい子ね、クロちゃん。怖がらなくて良いの。私達は大丈夫だから。もう、怖がらなくて良いのよ」
 ……意味が解らない。何かに怯えてるつもりはないのだけど。
 「貴女達の言動はおかしなものばかりですね」
 「そう? 友達と遊びたいだけよ、私は」
 「遊び方の度が過ぎていませんか? 深夜に幽霊ごっこしたり、女装とか落とし穴とか……四方八方からボールやら砂やらが飛び出してくる仕掛けとかもあったそうですけど?」
 「子供だもの」
 言い切る貴女が凄過ぎる。
 「さ、理解したら反省はおしまい! バザーに戻るわよ! 叩き売りよーっ!」
 ぱっと離れたプリシラが片手を突き上げて元気良く会場に走って行く。

 ……なんとなく……プリシラには一生敵わないような気がする。
 なんとなくだけど……。


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