036話
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と押し当てていく。ARMからは激しい光が溢れていき様々な物を映し出していく。ドロシーとの出会い、ギンタとの出会い、修練の門後のドロシーとの触れ合い、互いの気持ちを素直に吐露した夜。ARMが映し出していくのはジークの記憶。この世界で体験してきた全ての事柄であった。
「そう貴方にとってドロシーはそれほどの存在なのね。守るべき人、共に歩みたい人。―――ならその全てを私が奪う」
変わっていく。今まで体験してきた記憶の全てが書き換えられていく、ドロシーとの出会いが砕けていく。彼女と交わした口付けが消えていく。互いの身体を抱き締めあった事が溶けて行く。身体を重ね本当の愛を囁き合った事が、置き換わっていく。
「もう貴方は私の虜、永遠に共に私と共に過ごす騎士になるのよ。愛しい私だけの騎士」
記憶とはそれまでに培ってきた人生の全て。それらを失うだけではなく置き換えられるという事は全く違う人間になるに等しい事、もうジークは彼ではなくなってしまった。
「ディ、アナ………探し、たよ………」
「さあ来てジーク。私の元へ」
瞳を開いたジークにはディアナしか映っていなかった、何の躊躇も無くディアナへと歩みその腕で彼女を抱きしめその体温を愛しそうに味わっている。長年愛に会えなかった恋人のように、女王を甘く尚且つ強く抱きしめる。
「もう、君を放さない……傍にいるって誓ったのに遠くにいて、ごめんな」
「いいのよジーク、もういいの。さあ愛を、確かめ合いましょう?」
―――邪悪な竜を打ち倒した騎士は、愛すべき女性の元へはもう戻れない。何故なら、彼の瞳には最初から魔女しか映っていなかった。
「おめーに大切なモノを失った気分が解るか?あぁ!!?解るのかよギンタァア!!!」
「ハァハァ………」
激しい戦いが続くギンタとイアンの対決。ダークネスARM 悪魔の絆によって魔力を血として流し続けている現状、だがそれ以上に毒々しくも禍々しい魔力を纏ったイアンの激しい攻撃にギンタは終始圧倒されていた。
「大切なもの……俺にだってある!!目の前で親友を連れ攫われた、俺は絶対にドロシーの為にもジークを助けるっ!!!!」
「ぐっ!!」
「バージョン4、アリス!!」
「しょうがないのぉ、本当は嫌なんぢゃがな」
聖なる力を発揮する形態に変化したバッボによってダークネスの呪いは解除され悪魔も絆は外れる。
「一刻も早くジークを助けるんだ俺は!!それにそもそも大切なものを失う羽目になったお前達がチェスに入ったからじゃないのか!!」
「うるせえええええ!!!!」
「あんたはもう解ってる筈だ。だから自分を許せない」
「それ以上言うんじゃねぇええええ!!!ガーディアン!!ぺリュン
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