7.老人を労ろう。幼子を労ろう。両者が対峙した時はどっちを労る?
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ぎよ!リュカ、やめたげて!リュカ!リュカぁー!」
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結論から言うと、俺は許してやった。
ビアンカにマジ泣きをされ手を止めた。
『女を泣かしちゃイカン!』これは俺の以前の親父が言っていた言葉だ。
『女に泣かされても、女を泣かすな!』女で苦労した親父の、ありがたい言葉だ。
いったい何があったのかは知らんが…話を戻そう。
とにかく、「もうしない。心入れ替える」等と言っていたので見逃してやった。
去り際に「あんた、立派な大人になるよ」と嘯いていたので、顔に唾吐いてやった!
ソフィアとエリックが出てきて、「ありがとう。これで静かに眠れる」とか言って俺とビアンカの服を一瞬できれいにしてくれた。
こんな便利機能があるのに、お化けはどうにも出来なかった様だ。よく分からん。
帰ろうとすると、床に落ちてた玉を踏んでしまい、盛大にすっころぶ!
「いってぇー!!誰だよ、こんな所に物置いたヤツは!」
金色に輝く宝玉を拾い、悪態を吐く。
「うわぁー…綺麗な宝玉ねぇ…」
こんな物ここにあったけ?
「きっとお礼にくれたのよ!リュカが頑張ったんだから、リュカが貰っていいんじゃない?」
確かに綺麗な宝玉だ!お言葉に甘えて貰うとしよう。
サンタローズに戻ったら、フレアさんにプレゼントしちゃおうかなぁ〜。
『まぁ〜、綺麗な宝玉!でも私はリュー君の宝玉に興味があるの?』な〜て言われたりして。
そんな馬鹿妄想を繰り広げつつ、アルカパへの帰路についた。
<アルカパ>
俺は朝一から、あの悪ガキ二人組の元へ向かった。
夜明け前には帰ってくる事が出来たが、町の入り口の兵士に見つかり、ちょっと怒られたが父さんには気付かれてなさそうなので、少しだけ眠る事にした。
数時間後、再度ベッドを抜け出し出て行く。
おかしいな?父さんがまだ寝ている?早起きな人なのに?
途中ビアンカと合流し、池の中の小島へ向かう。
「さぁ!約束通り、レヌール城のお化けを退治して来たわよ!その猫さんを放しなさいよ!」
正直、証拠なんて何もない。
ごちゃごちゃ因縁付けてきたら、ぶっ飛ばそう。
「よし!お前らも頑張ったし、認めてやるよ!」
え!?納得するの?
「でも、すげーよなぁ!大人達みんな噂してるぞ。子供二人でお化け退治したって!」
噂広まるの早!
まぁいい…好都合だ。
俺は悪ガキ二人組から猫をひったくると、無言でその場を後にする。
この二人組はビアンカに気があるみたいだから、無言の圧力をかけて俺の女に手を出させない様にしておく。
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