2部分:第二章
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第二章
ワコもである。じっと家の中の彼を見ている。それを見て彼は彼等があることを考えているのではないかと思った。その考えていることはだ。
「まさかとは思うが」
ここでまたしても夢のことを考える。ワコが家の外で鳴いていたこともだ。それで彼は今あることを思いつきそれを実行に移すことにしたのであった。
「よしっ」
立ち上がって窓を開けた。そうしてワコのところに行き彼の鎖を外した。そのうえで家の中に入れたのだった。
「これでいいかな」
何となくそう思ったのだった。
「何かよくわからないけれど」
それでもそうしたのだった。何か本能的に感じていたのだ。そのまま暫く休んでいるとだった。不意に家の玄関が開いた気がした。
「んっ!?」
ガチャリ、と音がしたのを確かに聞いた。するとワコとチコが急に顔をあげた。
「ウウウウ・・・・・・・」
「フウウウウ・・・・・・」
そして扉の方に警戒する顔で唸り声をあげてきた。まるでそこに何かがいるようにだ。
「どうしたんだ、急に」
そんな彼等を見て怪訝な顔になった淀だった。
「何かあるっていうのか?」
ここで彼は思い出したのだ。夢のことを。そういえばその夢の場所は。
「この部屋だ」
そこなのだった。そのことには今気付いた。
「だとすると」
彼も警戒した。何故か家の中を誰かが歩く音がする。彼の他には誰もいない筈なのにだ。ワコとチコの警戒と唸り声は続いている。そうしてだった。
扉が開いた。自然に。そして何かが彼に襲い掛かって来たのだった。
「!!」
凄まじい刃の如きものが座っている彼のその左肩に来た。姿こそ見えはしないがそれは風ではっきりと感じ取ったのだった。
「来た!?一体」
そのことにはっとするとまた来たのだった。
今度は刺された。右足をだ。
「ぐっ・・・・・・」
「ガアアアアアッ!!」
「ニャアアアアッ!!」
ここでワコとチコは前に跳んだ。そしてワコはその見えない何かを大きく吹き飛ばした。チコはさらに襲い掛かりそのうえで引っ掻いたのだった。
最初は何もないものを吹き飛ばし引っ掻いた様に見えた。しかしそれは違っていた。
チコが引っ掻いた場所から何かが滲んできた。それは血だった。
「赤い・・・・・・」
淀もそれを見た。それは紛れもなく彼の右足に今流れているそれと同じであった。それが今何もない筈の場所から流れているのであった。
「血が。一体これは」
「ワオン!」
「ニャア!」
ワコとチコはその血が起き上がったところでさらに襲い掛かった。噛み付き引っ掻く。すると血がさらに何もない場所から滲み出るのだった。
淀もそれを見てわかった。そこには間違いなく何かがいる。それを確信し彼も痛む右足を庇いながら立ち上がり側にあった椅子を
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