悪夢、再び
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「サンプルを確保しろ!全システムの電源を緊急停止!」
「ダメです!もうすでに間に合いません!」
「く…っ、ジョースター氏はまだか!急がないと取り返しのつかないことになる!」
承太郎は真面目に学校に行き、一日の学業を終えた。
いささか物足りない気もするが、それは贅沢というものだ。
いつものように女たちを振り切り、帰路へとつく。
ふ、と何かを思い出したかのようにスタープラチナを発現させた。
承太郎「そういえば、まだ何も礼を言ってなかったな。こんなタイミングでなんだが、ありがとよ。」
“ありがとう”
様々な思いをその一言に込めたのだろう。
一から十まで言わなくたって、スタープラチナは承太郎と一心同体。
お礼の言葉は建前にすぎない。
ニヤリ、とスタープラチナが笑った気がした。
承太郎は少し照れくさくなり、帽子で顔を隠す。
承太郎「ちっ、…?」
歩いていくと家の方角が騒がしいことに気づく。
家につくとSPW財団のヘリコプターが止まっていた。
承太郎を見つけると待ってましたとばかりに走ってくる。
承太郎「…何だ、この騒ぎは。」
SPW財団「申し訳ありませんが、説明している時間がありません!我々と共に来てください!」
言われるがままにヘリコプターに乗り込む。
ジジィはまだ帰ってきていないようだ。
この場にもいない。
俺のいないところで何が起きている?
承太郎の頭の中は疑問だらけだが、何一つ解決することはなく、その場の流れに合わせるしかなかった。
『ジョースターの血統、貴様が生きている限り、この繋がりは断ち切ることなど出来ない。忌々しいが、わたしにも、貴様にも…誰にも、どうすることもできない。そう、”運命”なのだ。終わりがあるとすれば、それは…』
SPW財団「…さん、承太郎さん。」
承太郎「!あぁ」
SPW財団「間もなく到着いたします。」
承太郎「…分かった。」
どのくらい眠っていたのだろう。
時間的にとても長く感じたが、時計に目をやると何分も経っていない。
そんなに短い時間だっただろうか、
いつの間にか額には嫌な汗をかいていた。
とても最悪な夢を見た気がする。
いや、夢なのか?
頭はぼんやりしているのに内容だけは妙にはっきり思い出せる。
忘れもしない、あの人を魅了する甘い囁きをする奴は、知っている限りたった一人しかいない。
承太郎「DIO…」
承太郎の呟きはヘリコプターの風の音に消え、誰にも聞こえることはなかった。
ジョセフ「承太郎!
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