出鼻を挫く門出
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で良いのか?」
「その通り!」
「よしギルティ」
―しばらくお待ちください―
「さて、俺の言うこと聞いてもらおうか?」
「は、はい…」
先程まで数十といたドラキー達は、今や一匹になっていた。
何があったかと言えばライディンで消し炭にしてやっただけなんだけど。
「お前、スライムが何処にいるか知ってるだろ」
「ぇ!?は、はい!」
「よし。じゃあそこに案内しろ。そしたら逃がしてやる」
「わ、分かりました!」
はぁ…別に疲れた訳じゃねぇけど、精神的に来るものがあるな…。
「よし、お前の名前はドラこうな?」
「はぇ!?ドラこう…ですか?」
「おう。呼ぶのに名前があった方が良いからな」
「わ、わかりました…」
ドラこう…ドラこう……ふへへへ…とか呟いてるけど、コイツ大丈夫か?
「こ、ここです!」
歩いたのはたった数分。
湖の畔にあるちょっとした広場みたいな感じのところだった。
そこにはかなり沢山のスライムがいるのが分かる。
「人間だ…」
「何しに来たのかな?」
「ドラキーもいるよ?」
「裏切り者?」
ひそひそと囁いているスライム達。
やっぱスライムも人間食べるのかな?
「なぁ!俺のパートナーになってくれるやつは居ないか!」
俺は皆に聞こえるように声を張り上げる。
スカウトとはちょっと違うけど、勧誘するに越したことはないのだ。
「何か怪しくないか?」
「おい、お前行けよ」
「ええ?そう言うならお前だろ?」
「だって怖いし…」
「僕達そんなに強くないし…」
「人間一人なら皆でかかれば勝てるんじゃないか?」
「あー、一応言っておくが、お前たちに危害を加えるつもりはない。
ただ俺はパートナーになってくれるスライムを探してるだけなんだ」
何か話し合いがどんどん怪しくなっていくので、先に釘を指しておこうと思う。
流石にスライムに手をあげるのは嫌だからな。
「…ん?」
ふと、一ヶ所に固まるスライム達から離れた場所に、ポツンと座り?込むスライムか
居るのに気がついた。
見たとこハブにされてるようだが、仲間内にもこう言うのがあるのか?
俺はそのスライムの元へ歩き出した。
「ピィ!?」
怖がられた…つーか鳴き声ピィって…他のやつならピギーなのに。
「君、俺のパートナーになってくれないか?」
俺はなるべく目線を合わせるために座り込み、スライムに話しかけた。
スライムは体を震わせながら恐る恐る口を開く。
「ぼ、僕は皆と違うし…力だってないし…」
「俺といれば強くなれるよ」
「でも、僕は普通のスライムじゃないって…」
「ん?ちょっと動かな
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