035話
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うだな、竜殺しの騎士よ」
「………だな。ファヴニール、ARMに戻れ。お前じゃもう足手纏いだ」
『ちっ……』
舌打ちをするとファヴニールの地面の空間が割れて行きそこへゆっくりと降下していき消えていく。ジークは竜から降り迫ってくるカルナへと迎え合う。
「宣言した通り切り札を出させてもらう。悪く思うな」
「ああ来い。俺も―――宝具を出す!!」
同時に飛び退く二人、バルムンクを引き放ち残っている魔力全てを剣へと込めるジーク。ドロシーも残った魔力をジークに託す、この後互いに笑いあう為に。
「天を治める魔の邪悪なる竜は失墜し、世界は今、洛陽に至る!!打ち落とす!!」
「神々の王の慈悲を知れ………インドラよ、括目しろ……!」
三度槍を出現させた施しの英雄は翼の装飾を展開し光の羽を形成し飛翔する。その姿はなんとも言えない神々しさを持っていた、正に神の子として生まれたカルナこそ持てる美しさだろう。
「絶滅とは、是 この一刺し……」
竜殺しの騎士へと向けられた槍の矛先。雷撃と猛火が募った槍はバチバチと激しい音と唸りを上げる竜のような低い音を響かせながらその力を高めていく。そして準備は整った―――
―――人の身でありながら幻想の頂点たる竜を討ち取った男
―――神の子として生まれた施しを与える男
その双方の最強の一撃が今―――衝突する。
「―――幻想大剣・天魔失墜!!!!!!」
「―――焼き尽くせ、日輪よ、死に随え!!!!!!」
大剣からは半円状に拡散する黄昏の波が斬撃でありながら砲撃としての特性を持った最上級の一撃、黄金の鎧を捨てることを代償としてその姿を現す神をも滅ぼす光の槍。圧倒的な力が衝突し空間が振動しこの世界その物を揺るがす戦火となった。
「ぐっおおおおおお!!!」
「くっ……!!おおおお!!!」
互いに一歩も譲らぬ宝具の衝突、一瞬であるのにも拘らず永遠にも感じる不思議な時間の流れ。その時間の中で二人の英雄の身体は軋み始めていた、英雄が持つ神秘の象徴たる宝具。竜殺しと神殺し。似て非なる最強の"特定の対象を殺す"宝具のぶつかり合いは終わりを告げ
「うおおおおおおおおおお!!!!」
胸の高鳴りのままに体を動かした。この戦いを心の奥底から待ち望んでいたと感じた、そのまま槍を騎士の胸へと一気に突き刺した。悪竜の血鎧を貫通し胸を穿った槍、口から吐血するジーク。
「がっ………!!う、うおおおおおおおおお!!!!」
負けぬものか、自分は勝ってドロシーと笑いあう。その為だけに竜騎士は前へと進み握り締めた剣で一閃!!カルナの左腕を斬りおとした。
突き刺さった槍と振り抜かれた
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