4話 天才の思惑 9.21 サイド6 6バンチコロニー
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「分かりました。そこまでお膳立てするには何か勝算がおありなんでしょう?」
「流石だ。私の見込んだ軍人だ。これを見たまえ」
メラニーは傍のプロジェクタースクリーンに今後の行程を映した。
「まず、フォン・ブラウンへ向かう。テムさんとはここでお別れだ。本社の技術部主任に就いてもらう。ブライト君とアムロ君らは弊社の用意したペガサス級ホワイトベースの後継グレイファントムに乗ってもらう。それにガンダムと弊社の製作した試作機を搭載して、1か月間フォン・ブラウンで訓練してもらう。その後、ジャブローの各方面とアナハイムの生産したMSを連邦軍に多数取引した後、地上と宇宙同時に反攻作戦を開始する流れだ」
テムとアムロはその作戦の投影されたスクリーンを見つめていた。ブライトは汗ばみ手に力が入る緊張さ加減だった。
「大体2ヵ月でおおよその勢力圏が変わるだろう。すべての地域に大軍を用いるのだ、これ以上の陽動はあるまい。それでキャルフォルニアは手薄になる。その隙にブライト君らはキャルフォルニアのジオンの拠点を空から電撃攻略する。未だかつて大気圏投入できる艦艇がジオンはないと思っている。が、ペガサス級はそれを可能とする艦艇だ。そこで不意をつけるわけだ」
メラニーは説明終わると一息ついて、どうかねとブライトへ回答を促した。
「よい作戦だと思われます。何よりも軍上層部の統一見解であるわけでしょう。従いざる得ません」
ブライトは首をすくめて、困った表情をした。それを見てアムロが笑った。
「ブライトさん。やっと余裕が出てきたみたいだね」
「茶化すな」
「いや、その余裕はきちんと大局が見れている証拠だよ。俺達はこの数日間でいろいろ変化しては成長できているよ。そのことは大事だよ。」
アムロがそう言うと、テムも頷いた。
「そうだな。なんかブライトくんの凝りも多少は解れたと思う」
ブライトは2人にそう解釈され、少し微笑んだ。
「では、恐縮ですとでも言っておきましょう、レイ少佐」
「指揮官で大切なことは状況判断だ。どうすれば生き残れるか、それだけ考えれば死なずに済む。戦争なんて生き残ったものが勝ち組だからな」
テムがブライトにそう話すとメラニーが相槌を打ち、閑話させた。
「さて、アムロ君。君に技術者に教えろと伝えたが、動作関係のことで十分だ。それ以上は知らないと言い切りなさい」
アムロは釘を刺された。メラニーとしてもアムロの潜在能力が計り知れないと踏んでいた。アムロはためらいの理由をメラニーに悟られ、かつ彼の考えも一応は理解しておきながらも
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