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オズのポリクローム
第八幕その九
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「飛行船もいいね」
「そうだね、ゆっくりと飛んで」
「こうして景色を楽しみながら旅をするのもね」
「いいものだよね」
「これはこれで」
「全くだよ、よく寝てお風呂で目を覚まして身体も奇麗にして」
 そしてというのです。
「朝御飯だね」
「そうそう、気持ちよくね」
「朝も食べようね」
「それにしても。よく見れば」
 ここで、でした。ジョージはです。
 周りのお空を見ました、するとです。
 今もです、お空にはです。
 鳥の他にお魚も一杯います、海のお魚も川のお魚もです。そして鮫もいます。ジョージはその鮫を見て言いました。
「あの鮫頭がハンマーみたいな形してるね」
「シュモクザメだね」
 神宝もその鮫を見ました、そのうえで名前を言いました。
「あの鮫は」
「そうそう、日本じゃそう呼んだね」
「そうだよ」
「アメリカじゃハンマーヘッドシャークっていうんだ」
「頭の形がそう見えるからだね」
「その名前なんだ」
 実際にというのです、見れば本当にハンマーみたいな形の頭をしていてです。その左右に目があります。
「確かにハンマーだね」
「そうだよね、あの鮫もオズの国にいて」
「お空も飛んでるんだね」
「いや、凄いものを見られたよ」
「何か」
 カルロスも言ってきました。
「お空にいるのは確かだけれど」
「どうしたの?」
「いや、海にいる生きものを見てもね」
 それでもというのです。
「何かオズの国ならね」
 それならというのです。
「そうしたこともあるんだってね」
「そう思えるんだ」
「それが不思議だね」
 とても、というのです。
「不思議な光景がオズの国ならあるんだって思えることが」
「そのこと自体がなんだ」
「カルロス的には」
「そうなんだよ、僕にとってはね」
 カルロスもその鮫を見て言うのでした。
「いや、凄く面白いね」
「そうだね、お空でお魚を見られるのもね」
「オズの国だけだからね」
「ううん、見れば見る程」
「オズの国ならではだよね」
「鳥もいるしね」
 カルロスは左手にです、今度は鳥の群れを見付けました。
「ほら、リョコウバト」
「あっ、いるね」
「あの鳩もね」
「リョコウバトもいるなんてね」
「僕はそれが一番嬉しいよ」
 ジョージはにこりと笑ってでした、カルロスに応えました。
「あの鳩がいることが」
「アメリカにはもういないから」
「そう、だから余計にね」
 それでというのです。
「こうして見られて嬉しいよ」
「そうなんだね」
「うん、それとね」
「それと?」
「ほら、あそこ」
 ジョージは飛行船の後ろを指さしました、勿論そこにもお空があります。そこにはお魚や鳥以外の生きものがいました。その生きものはといいますと。
「ウミ
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