アインクラッド編
プロローグ〜剣の世界へ〜
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オレの人生ってなんなんだろう。いきなり何言ってんだと思ってるかもしれないけどオレはマジだ。
中学二年生の9月からオレは学校に行かずに家に引きこもっている。学校にがイヤな訳じゃない、むしろ大好きだ。勉強がイヤな訳じゃない、家で学校と同じ時間は勉強している。いじめられている訳じゃない、一部を除いてみんな良いヤツばかりさ。
じゃあ何故オレは引きこもっている?理由は実にくだらない心の問題と実に深刻な身体の状態。
ーーーオレには左腕がないーーー
今年の5月、学校の帰りに大きな包丁を持った通り魔に襲われて結末は言わずもがな。その時は偶然その現場を目撃した通行人の女性が叫び犯人は逃走、まだ逮捕はされていない。オレはその女性に止血してもらい救急車で搬送され助かった。助けてくれた女性は看護師だった、命の恩人だ、とても感謝している。だが失った物は大きすぎた。
特に夢があった訳じゃないが今まであって当然だった物が無くなった。事件から1ヶ月半後前のように学校に行った。ひさしぶりに会った友達から向けられたのは・・・哀れみの目。それからオレはそんな視線にずっと耐えてきた。だが限界は必ずくる。そして9月、オレは引きこもった。両親はよく頑張ったと慰めた。オレにはその慰めは悲しかった。
数週間後オレはあるゲームのテストプレイヤーになった。それは従来のゲームの技術をはるかに凌駕したオンラインゲーム、《VRMMORPG》ーーー
ーーーソードアート・オンラインーーー
現実では到底出来ないことが出来る仮想現実世界。それを可能にするフルダイブという技術を一人の天才が作り出した。名を《茅場晶彦》。彼はアーガスという会社の開発部長の一人の天才ゲームデザイナー。彼の作った仮想現実にダイブするための装置が今オレが手にしているヘッドギア・・・正式名称《ナーヴギア》。これを被ることによって精神を現実の自分の身体から《ナーヴギア》を通して仮想現実世界へ入り込む。五感全てをゲームの中で感じることが出来るらしい。
オレは《ナーヴギア》を被った。その時キャリブレーションで身体をあちこち触るように言われた。少し疑問に思ったがどうでもいい。ベッドに寝転がり。目を閉じた。ゲーム開始の合い言葉はーーー
「リンク・スタート!!」
この時は思いもしなかった。正式サービス開始の11月6日に地獄が始まるなんて。
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