暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第71話 光明見えるジオ戦
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については、清十郎が事前に偵察に向かっていた情報と合わせてよく判っているからだ。

「ああ。あそこは枝道が無数にある。待ち伏せも有効だと思えるが、敵の気を折るのに有効なのは奇襲、が良いな」
「確かに、そうですね。枝道も潜伏させるのに丁度良いだけの数があります」

 清十郎とリックも頷いた。
 バレスも ランスだけなら 多少は考えたのだが 心強い三強(周囲が思っている)の言葉だからこそ 頷いていた。勿論、ランスの力も認めているのだが、如何せん具体性が無いから、不安が尽きなかったのだ。

「よーし、それだな! がははは。左右から滅多打ちのボコボコだ。喜べ、ユーリ! 存分に戦わせてやろうではないか!」
「はいはい。お前も働けよ。オレに負けたくないんならな」
「ふん! オレ様は常に全体を把握し、見ているのだ。個人の勝利じゃなく、チームの勝利を掴み取ると言うのだ! 負ける筈が無いだろうが」

 確かに、司令官のポジションはどちらかといえばそっちだ。ここに来て、ランスは判ってきたみたいだ。
 ……恐らくは、市街戦じゃないから、というのが大きいだろう。街中での戦いだったら、襲われている女の子(可愛い子)を……と考えるのだが、ホッホ峡ではそんな事は有り得ないだろうから。
 勿論、ユーリもいい加減長い付き合いだから、その程度の事は 勿論 判っている様だった。

「さて、とりあえず話はまとまったな。次は部隊を分ける事だが どうする?」
「ふむふむ。オレ様が厳正に考え、指定してやろう」

 ランスは 現状のメンバーを考える。

「ランス。この地形なら、正面を抑え込む部隊だって、必要よね? だったら、狭い道も多いから、一番大きい正面はチューリップ3号が良いと思うわ」
「ふむふむ。そうだな。アレなら 正面衝突しても 無事だろう。壊れてもいいから、食い止めるのだぞ」
「もうっ! 壊れても良い、ってなによっ!」

 ランスの言葉に抗議するマリア。

「だが、マリア。……連戦も連戦だし、爆発茸だって 何度も受けている。耐久度は大丈夫なのか?」
「あ、うん。大丈夫よ。確かに連発されて 色々な所がガタが来ちゃったりしてるけど、予備装備も追加して、補強しつつ メンテナンスをしてるから。欲を言えば、もうちょっと時間が欲しかったけど」
「……機械弄りが一番の休息って言って、ずっとぶっ通しだったのに、ほんと、よくやるよな」

 マリアの返答に呆れそうになってしまうのはユーリだ。
 ミリの話によれば、『一番の休息はチューリップに触れている事!』 とまで、豪語されてしまった。予想通りとは言え、やっぱ面を食らったとの事だ。

「正面、か。敵側も集まり易い場所だ。万が一にも接近されたら、チューリップ3号は小回りが効かない。あの男の様に特攻をし
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