第3章 リーザス陥落
第71話 光明見えるジオ戦
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ね……。ユーリくんは。皆が慕う理由が本当によく判るわ。呪いに犯されていた私を助けてくれて、ありがとう」
「皆にも、言っている事、だ」
ユーリは、レイラのほうを見て、軽く微笑んだ。
「共に、同じ志の元、戦っているんだ。……オレ達は仲間。だから 礼は 構わないよ。……仲間を助けるのは当たりだからな」
「ふふふ。うん。……私も全力で戦う。全力で、皆を助ける」
「ああ。期待しているよ」
ユーリはそう言うと 別部隊の方へと向かっていった。
「……強い、わね。本当に。……全てにおいて」
レイラは その後ろ姿を見て微笑む。
強い男だったら、誰でも良い。昔はそう考えていた。今はやや違うのだが。
多分、もっと早くに彼に出会っていたら、絶対に惹かれていただろう。心も体も強いのだから。
「彼がいるから、こんなにも士気が上がるんだね。さっきだって、そうだったし、ね」
ユーリの言葉で 出さない様にしていたが、戦力の差から 気が削がれそうになっていたメンバーを再び奮い立たせたのだ。彼を信頼しているから。その為、命を賭ける事も惜しくない程に。
「さてと! 私も負けてられないわね。戦士としても、将軍としても」
レイラは そう呟くと同時に頬を軽く叩いて、戻っていった。
そして、主要メンバーが集まり 作戦を立てる。
「夜、ですか。……あのホッホ峡を……」
「うむ。あの地は狭い。数の理は活かせぬし、迎え撃つには有利となるだろう。……ヘルマン軍とて、長居しとうなかろうとも考えられる。故に洗脳の操作内容も考えた方が良いだろう。行軍を夜にして、一気に抜けるとは徹底しておるからな。ここは出口にて、迎え撃つのが良いかと思うが」
「ぬるい! 却下だ!」
ちゃっかり横で訊いていた、ランスがバレスの案を一蹴した。
「年寄りは腰が重いから困る。いつ来るかは、セピアちゃんの情報、そして こちら側の情報も撒いてくれるから、更に動きやすくなるんだ。罠に嵌めて、攻め込んでたたきつぶす。オレ様にふさわしいのは、これだ!」
大口を開けて、大笑いと共にそう言うランス。
「って、言ってもランスよ。普通に戦ったんじゃきついと思うぜ? 確かに、カスタムの時に比べたら 数は少ないんだが、多い事実は変わんないんだし、持久力が違うと思うがな」
「待ち伏せして、囲んで叩けばいいだろ。何も出来ないうちに、皆殺しだ」
ミリの心配をよそに、自信満々にそう言うランスだ。ランスは口だけではない事は分ってるのだが、説得力がやはり欠けてしまうのも無理はない。
「……確かに、地形を活かせばランスの策が嵌るだろう」
後ろで腕を組み考えながらそういったのはユーリだ。
ホッホ峡の地形
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