暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第71話 光明見えるジオ戦
[11/19]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ね……。ユーリくんは。皆が慕う理由が本当によく判るわ。呪いに犯されていた私を助けてくれて、ありがとう」
「皆にも、言っている事、だ」

 ユーリは、レイラのほうを見て、軽く微笑んだ。

「共に、同じ志の元、戦っているんだ。……オレ達は仲間。だから 礼は 構わないよ。……仲間を助けるのは当たりだからな」
「ふふふ。うん。……私も全力で戦う。全力で、皆を助ける」
「ああ。期待しているよ」

 ユーリはそう言うと 別部隊の方へと向かっていった。

「……強い、わね。本当に。……全てにおいて」

 レイラは その後ろ姿を見て微笑む。
 強い男だったら、誰でも良い。昔はそう考えていた。今はやや違うのだが。
 多分、もっと早くに彼に出会っていたら、絶対に惹かれていただろう。心も体も強いのだから。

「彼がいるから、こんなにも士気が上がるんだね。さっきだって、そうだったし、ね」

 ユーリの言葉で 出さない様にしていたが、戦力の差から 気が削がれそうになっていたメンバーを再び奮い立たせたのだ。彼を信頼しているから。その為、命を賭ける事も惜しくない程に。

「さてと! 私も負けてられないわね。戦士としても、将軍としても」
 
 レイラは そう呟くと同時に頬を軽く叩いて、戻っていった。







 そして、主要メンバーが集まり 作戦を立てる。
 
「夜、ですか。……あのホッホ峡を……」
「うむ。あの地は狭い。数の理は活かせぬし、迎え撃つには有利となるだろう。……ヘルマン軍とて、長居しとうなかろうとも考えられる。故に洗脳の操作内容も考えた方が良いだろう。行軍を夜にして、一気に抜けるとは徹底しておるからな。ここは出口にて、迎え撃つのが良いかと思うが」
「ぬるい! 却下だ!」

 ちゃっかり横で訊いていた、ランスがバレスの案を一蹴した。

「年寄りは腰が重いから困る。いつ来るかは、セピアちゃんの情報、そして こちら側の情報も撒いてくれるから、更に動きやすくなるんだ。罠に嵌めて、攻め込んでたたきつぶす。オレ様にふさわしいのは、これだ!」

 大口を開けて、大笑いと共にそう言うランス。

「って、言ってもランスよ。普通に戦ったんじゃきついと思うぜ? 確かに、カスタムの時に比べたら 数は少ないんだが、多い事実は変わんないんだし、持久力が違うと思うがな」
「待ち伏せして、囲んで叩けばいいだろ。何も出来ないうちに、皆殺しだ」

 ミリの心配をよそに、自信満々にそう言うランスだ。ランスは口だけではない事は分ってるのだが、説得力がやはり欠けてしまうのも無理はない。

「……確かに、地形を活かせばランスの策が嵌るだろう」
 
 後ろで腕を組み考えながらそういったのはユーリだ。
 ホッホ峡の地形
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ