十三話:心の刃
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ヴォルケンリッター達はどうも悪運が強いらしい。
懸命にタッチパネルを操作するエイミィの横顔に何かを決心したなのはとフェイトが進言する。
「エイミィさん、私達が行きます」
「うん、ここで闇の書を抑えるチャンスを逃したら次はどうなるか分からないし」
「あたしはあのデカブツに言ってやりたいことがあるんだ」
アルフがザフィーラと戦い足止めを行う。その間になのはとフェイトがヴィータと戦う。
勿論、この二人が二対一で戦うような真似を取るとは考えづらい。
恐らくはなのはが一対一を申し込み、フェイトは見守ることになるだろう。
だが、ヴィータからすれば二対一であることに変わらない。
何せ、なのはを倒しても後ろには自身よりも速いフェイトが控えているのだ。
逃げ切ることは不可能。故に連戦を考えながらなのはと戦わなければならないのだ。
さらに結界が張れない以上は相手に増援が来る可能性も十二分に考えられる。
その場合に一方的にならないためにも二人居た方がいいのだ。
勿論、リスクは高いがそれでも闇の書と騎士を捕える絶好の機会を棒に振るわけにもいかない。
「わかった。二人共お願い!」
『はい!』
エイミィは自身が決断を下すという事の重みを噛みしめながら三人に出撃要請をする。
もし、この場にクロノかリンディが居れば別の決断をしたかも知れないが臨時であるエイミィには己の決断を信じて少女達を送り出すしかなかったのだった。
「リンディ提督とクロノ君、それに武装局員にも伝えておかないと」
エイミィは先程の自身の決定した内容を他の者達に急いで送信していく。
しかし、彼女はその時に気づくことができなかった。
自身の通信を傍受する者の存在に。
広大な砂漠が広がる世界にてヴィータは巨大な虫のような竜のような巨大な生物と戦っていた。
リンカーコアの蒐集という点では悪くない相手だが、その分純粋に強い。
生物としての純粋な力が桁違いなのだ。
「たく、しぶといんだよ、てめえ。シグナムに楽勝だって大見え切ったんだから無様な姿は見せられねえんだよ!」
実はこの魔法生物相手にヴィータは余り相性が良くない。
しかし、他の騎士だと簡単に倒せるかと言われるとそうでもない。
生命力が強く凶暴なのでどの騎士でも一苦労するというのがヴィータには分かっていた。
そのため、心配して自分がこの世界に行くと言ったシグナムを訳も分からずに味方につけられた切嗣の説得によって渋々納得させたのだ。
だからこそ、負けるわけにはいかない。そう覚悟を新たに、グラーフアイゼンを握りしめたところで砂の中から無数の触手が伸びてくる
「しまった!」
このままでは動きを封じられてしまうと直感
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