第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第16話 気づいた恋心
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あたしは正気ですよ……それよりシュウさんは……」
「シリカ! 目をそらしたい気持ちも分かる!! でも現実を見ろ!!!」
「な、何のことですか? キリトさん、もしかしてシュウさんにそう言わ……」
「シュウは……シュウは……今ココで死んだんだよ!!!」
あたしの言葉を遮るように、キリトさんはあたしに大声で言う。
そして、あたしも大声で言葉を返す…
「そんなはずありません!! だってシュウさんは……」
「おれだって…信じたくないよ!!! でも…でも…現実なんだ……」
キリトさんは一言話すごとに、だんだん力が抜けていき…最後に膝をついた…
「そんな……そんな事……」
あたしは信じたくなかった……あのシュウさんが死ぬなんて…
でも…あたしの目の前で今もキリトさんが泣いている……
そのキリトさんの姿が、あたしを現実へ…そして、実感を分からせる…
…そう…シュウさんが死んだ実感…
「シュウ…さん……シュウさん!! う…うう……シュウさーーん!!!」
あたしはキリトさんと同じように膝をつき、シュウさんのながら泣いた…
そんなあたしを慰める為か、肩の上から舌で顔の涙を《ピナ》がずっと舐めてくれていた…
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……真っ暗だ…
俺はついさっき、SAOでゲームオーバーになりHPが0になった…つまり死んだのだ…
俺が死んだあの後、視界が真っ暗になってからまだ俺の頭に脳を焼くほどの痛みがない…
(もしかしてデスゲームの話は嘘か? ……でもログアウトしたならそろそろ目を覚ますよな…)
俺はβテストの時の感覚から、そんな事を考えた。
そしてさらに時間が経ち。
(…もしかして…すでに死んでる?)
そう思うほどの時間は経っていた…もう3,4分は経っただろう…
そしてそんな事を考えていると……突然アナウンスみたいな、機械声が聞こえ始めた…
[エラー発生!! プレイヤー《シュウ》が約3分37秒前にゲームオーバー…しかし、原因をより詳しく確認した結果、レベルアップによるHP加算にバグが応じていることが判明……よってこれより、プレイヤー《シュウ》をゲームオーバーした地点に蘇生します]
……は? なんだ? どういう事だ? ……つまり俺は生き返れる…のか?
俺は必死に今聞いたことを理解する為に頭を働かせた。
…今の機械声の通りなら、俺は生き返ることが出来るらしい…でもなんで? HP加算によるバグってなんだ……しかもレベルアップって…
そうやって少し考えていた俺は、死ぬ直前の事を思い出し始めた。
…あの時は確か、シリカの顔を見ていた他にはたしか………あ!
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