Life20 運命 邂逅に続く邂逅
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士郎は李のからかいに、思わず顔を顰めそうになった。
『他人事だからこそからかえるのは、当然よ!・・・・・・と、今度こそ儂は暇させてもらおうか。ではな、士郎。次回の再会の時までも、功夫を怠るでないぞ?』
李は言いたい事だけ言って、その場から瞬時に去って行った。
(クソォ・・・)
皮肉も言い返せずに終わった事に士郎は、僅かばかりふて腐れた。
「見苦しい所を見せてしまい、すまなかったね。ささ、中で報告を聞かせてくれたまえ」
そんなところで部屋の奥から入り口付近に来ていたメフィスト・フェレスが、3人と1体を部屋の中へと促す。
それに対して断る理由など無いので、誘われるように入室するのであった。
−Interlude−
英霊は、サーヴァントとして現界した後に宝具を大破、或いは破損してしまっても宝具自体に修復機能が付いていなければ壊れたままと言うのが普通だ。
そして、百の貌のハサンも例外では無かった。
かの山の翁の教主の1人の宝具である妄想幻想は、80体分以上の人格が本体から別れて個別に行動可能な「多重人格」が逸話として具現してから宝具へと昇華されたものである。
そのため、一度消えた人格は元には戻らない――――にも拘らず、此度の時計塔を囲むように暗がりに潜んでいたアサシン達は合計40体ほどだった。
今までの士郎達への襲撃により、少なくとも30太前後のアサシン達の消失が確認されているにも拘らず、これはいくら何でも博打が過ぎていた。
下手すれば今宵で全滅の可能性があるにも拘らずにだ。
だがそれ以上に信じられない現実があった。
なんと、消失したアサシン達もその40体の中に混じっている事だった。
しかしそんな信じられない現実も、人の夢のように儚く消えた。
「がふっ!!」
時計塔の周りにいたアサシン達の最後の一体は、李の手のよって葬られて消えて行った。
「まったく手ごたえの無い相手よ。これが山の翁の教主の1人だと言うのだから、驚きだわい」
予想通りとは言え、李は落胆せずにはいられなかった。
本来なら此処まで差が付くと言う事も無かっただろうが、生憎と李自身は今現在肉体を得ているので功夫を怠らずに来た上に、士郎から齎さされた瞬動術なども修得したこの魔拳士からすれば、そこらの下位天使や堕天使なども敵ではない位の実力が身についているのだあった。
因みに、李が倒したアサシンの人数は10体だった。
では残りの30は何所に消えたかと言うと、李が気づく前に、李が葬った10体に気付かれる前に士郎側でも『伏羲』側でもないサーヴァントの手によって、騒ぎになる前に葬られていたのだった。
その30体もの
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