別れ、そして出会い
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「俺たち、親がいなくなっちまって……。」
「竜だがな。」
ナツとシュレがそう言うと老人は滅竜魔導士か、と驚愕し、二人がそれを肯定すると、老人はなにやら考えだした。
「ではお主ら、ギルドに来んか?」
「………は?」
余りにさらっと放たれた言葉にナツとシュレは戸惑い、シュレはなんとか声を発したが、ナツは驚愕の余り、言葉を失った。
「てかお前誰だ?」
暫くして復活したナツがそう聞く。
「ワシか?ワシはギルドのマスターじゃ。」
「!?」
「なにぃ!?」
またもやさらっと放たれた言葉に驚愕したが、じゃあ入れてくれ、とナツが頼もうとするとシュレがそれを遮った。
「じーさん、入るには何かの試験があるのか?」
「そんなもん無いわい。」
「…」
そう言われてしまえば選択するものは1つで、ナツとシュレは声を揃えて行くに決まってる!と言った。
「では、行くぞ。喝っ!」
マスターがそう言ったとたん、目の前の景色が変わり、いつの間にか大きな建物が目の前に立っていた。
「デカイ…」
「スッゲー!」
シュレは一言感嘆の声を漏らし、ナツは目をキラキラさせながら興奮している。
「これが妖精の尻尾じゃ!」
「「フェアリー…テイル?」」
「妖精に尻尾は有るか無いか…永遠の謎…すなわち永遠の冒険、という意味が込められているのじゃ。」
マスターがそう言いながら扉を開けるとそこには…………
「マスター!お帰り!」
「定例会、ご苦労様でした。」
「じーさん、お疲れー。」
「グレイ、服」
「うおっ」
もちろん大人もいるのだが、ナツやシュレと同い年ぐらいの子供達がたくさんいた。
「じーさん、こいつらは?」
先程服を脱いでいて声をかけられていた、グレイという子供が声をかけて来た。
「こいつらは新しいギルドのメンバーじゃ。」
「ナツだ。よろしく。」
「シュレイダーだ。シュレと呼んでくれ。よろしく頼む。」
こうして、ナツとシュレは妖精の尻尾の一員となった。
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