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SAO─戦士達の物語
GGO編
九十二話 初心者
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さに、直前見たインコの銃に付いた大きめの銃口を持つ装置……グレネードランチャーの事を思い出して、リョウはコンテナの反対側の地点へと走った。大股で一歩走ったか走って居ないか位の所で、リョウが先程まで隠れていた地点すぐ横の地面が爆発した。

「ぐぉっ……!」
凄まじい爆風と、飛んできた破片。爆炎によって、リョウは吹き飛ばされるように転がる。それによってHPが減り……

『マジか!?』
残り二割まで残量を減らされた。
いくらなんでも桁違いの威力だ。同じような爆発エフェクトでも、サラマンダーの基本爆裂魔法を三重……いや五重に喰らってもこうはならないだろう。上級スペルが直撃すれば話は違うだろうが、詠唱もなしでワンタッチでこれは……

『グレランこえぇ……』
地面に叩き付けられながらも受け身をとって転がり、爆発を受けた余波なのか、視界が少しぐらついたが其処は胆力で立ち上がる。
此方もおそらく爆発のせいだろう。耳鳴りがキーンと音を立てていて、外音を収集できない……しかし、

『影の位置は、よし』
今自分には、コンテナの影が掛かっている。つまり太陽はこのコンテナの向こう側にある。

『正直、まだよく分かってねぇけど……』
引き金の上にあるスイッチを指先で切り替える。同時に、覗き込んだ照準装置の中で、チチッと小さな音を立ててFCSが作動。ちなみにこの間、リョウの左手は通常弾のマガジンを入れていたのだが、落ち着いてやれば何てことのない作業だ。すんなり入った。

まあ何にせよ、これで準備よし。XM29(これ)の最大の特徴である、20o炸裂弾ランチャーは準備OKだ。次に、銃本体の左側についているボタンを押し込む。と、ピッという小さな電子音をたててレーザー照射が行われ、着弾地点までの距離が計られる。先程自分に向けて発射された炸裂弾が着弾した地点よりもやや手前。照準装置斜め上に表示された距離は7m。と言うかそんなに吹っ飛んだのか……。

ちなみにこのレーザーは可視光ではないため、あちらには赤外線暗視装置を付けるか太陽光で見えにくい筈の地面に付いた小さな点を見つけない限り気付かれる事は無いはずだ。

二つ目のボタンを押すと、装填されている20o弾にその距離が入力される。これで弾丸は、其処に到達するまでの自身が回転するであろう回数を勝手に計算する。それによって、弾丸は入力された距離……この場合、7m進んだ時点で自動的に起爆する。

『頼むから勘でグレネード投げとか止めてくれな……』
入力した数値をそのままに、銃を水平にする。
おそらく、インコはまだ試合が終わって居ないことから、此方が生きている事には気が付いて居るはずだ。ならば後は、此方を追うか、回り込もうとするかの二択である。
しかし、回り込みの
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