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デュラララ!! cross,world≠異世界の狂者達の宴
不幸な不幸な幸せ
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関係ねぇーって顔してんな」
俺の表情を読んで社長は言った。
ホント、人の考えてる事を当てるな。そんな表情で解るのか?
「今回は特別だ、特別。
なんでも今度、粟楠の糞ジジィの孫の…………名前は忘れたが結婚するとかなんとか」
「はぁ?」
「まぁ、その孫の結婚をあまりよく思ってねぇ奴らがいる訳よ、それで護衛込で使える人間を数日寄越せってよ。
静雄を送りゃぁ完璧だろ? アイツは人類最強の男だからな」
的を射えてる様な外れてる様な。
社長からの仕事なら断れないし受けるしかないよな。
「解りました、受けますよ」
「おぉ、頼むぜ。
仕事着ばっちり決めて行けよー」
上条 当麻のバイト先は世間から見れば悪質な商売だと。
悪徳業者やらヤクザやら…………懲り懲りだよ。
結構まともな正当な仕事だと思えるのは多分、上条は普通からズレ始めてるからだ。
最初のズレは小さな《小さな》きっかけだった。
何故か、俺は異質な非日常を驚かない体質だった。
何故か、普通を非日常だと思え、非日常を普通だと思えた。
多分、上条 当麻は変わった人間なんだと普通の人間なんだと…………上条は不幸な人間だ。
その不幸すら幸せなんだと笑顔で上条は認めた。不幸すら幸せなんだ、俺は幸せな人間なんだ。
懐かしい感覚を日々、感じ。彼は生きる。
あぁ、今考えれば何故、俺は借金取りのバイトをしてるのか解り始めた。
普通じゃない非日常を求める為なんだろうな。なら、納得できるかも知れない。
「上条ー。仕事の時間だ」
「遅せぇぞ〜ボサボサ頭」
「アンタに言われたくねぇよ。銀髪天然パーマ」
平和島 静雄。
坂田 銀時。
上条 当麻。
異質な世界からの奇妙な巡り合わせは奇妙な物語を紡ぎ始め新たな世界の始まりを告げる。
異能から見放された。
異能から見離された。
世界から否定された。
とある世界から消えた上条 当麻は普通の高校生だ。
白夜叉と恐れられ現在は借金取を本業に生きる坂田 銀時。
元から異質な世界の住人 平和島 静雄。
交わると消え、消えると交わる存在達は。
餓えている。
飢えている。
血の乾き、普通じゃぁ味わえない異能って奴に。
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