『出来ること』
[8]前話
罪の意識に苛まれ、後悔し、二度と再犯をしないと誓い続けるのは相当なエネルギーを要する。
犯人を恨み憎み、消えぬ殺意を抱き続けるにも、相当なエネルギーを要する。
たった1回のレイプだろうが、何年間も繰り返し繰り返し受けてきたレイプだろうが、傷を負うのは確かだ。
レイプを受けたら生きていても辛い。
大体のレイプ被害者は死にたくなるんじゃないかと思う。
生き地獄だから。
乗り越えるか引きずるか、いずれにせよ、被害を受ける前の心を取り戻すには相当なエネルギーと時間を要する。
被害者でも加害者でも、被害者家族でも加害者家族でも、別々の傷をそれぞれが背負う。
後悔の念が無い加害者は論外。
出来る事は在る。
SEX依存症かも、と、思う人は相談に行ってみる。
性欲をコントロールするのが難しい人は、性犯罪加害者になってしまう前に、薬物療法など視野に入れてみる。
ストレスなど感情的問題が性欲に変換され衝動的なところが在ると自覚してる人も、薬物療法など考えてみる。
意識しないと解らない事は在る。
客観的に見て貰わないと気付かない事も在る。
性犯罪が無くなる世の中には成らないだろう。
でも、減少は充分有り得る。
そう信じたい...
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