5.失敗は成功の元。でも、成功は慢心の元。常に気を引き締めて行こ!て事。
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私は置いて行かれない様に慌てて付いていく。
それにしてもリュカの足は、あまりにも速い。
正直もっと長い距離だったら見失っていただろう。
「ハァちょっと、リュカ!ハァ急に、ハァどうしたの?」
リュカは私の問い掛けには答えなかった。
「その猫さんに何してるの?猫さん嫌がってるよ!放してあげて!」
いつも優しい口調のリュカが、少しきつめの口調で話す。
よく見るとそこには、この町の悪ガキ二人組ジャイーとスネイが1匹のちょっと変わった猫を苛めている。
「何だよ!お前には関係ないだろ!チビ!」
「そうだ、チビ!あ、ビアンカ?ど、どう、ビアンカも一緒にこの猫で遊ばないか?」
「この猫、すっげー変な鳴き方するから面白いんだぜ!」
冗談ではない!私は何時も悪さをするコイツ等が嫌いなのだ!
私のスカートを捲ってきたり…友達面しているが、大嫌いなのだ!
「そんなひどい事しないわよ!弱い者いじめじゃない!格好悪い!」
「な、なんだよ!そのチビは、格好いいってゆうのかよ!」
「そうだ!そうだ!じゃぁ、格好いいおチビちゃんは、レヌール城のお化けを退治してこいよ!そうしたら猫を放してやるよ!」
レ、レヌール城のお化け…
私はそれを聞いて、引きつってしまった…前にお父さんからレヌール城のお化けの話を聞いて、怖くて夜眠れなくなってしまった事がある。
今尚、誰も居なくなったレヌール城からすすり泣く声が聞こえるそうだ。
そんな城がアルカパより少し北に行った所にある。
「いいよ!今夜レヌール城に行ってお化けを退治してくる!」
「「「え!?」」」
私も悪ガキ二人も驚いている。
この中で一番年下のリュカが、お化け退治と聞いて承諾するとは思っていなかった。
きっと二人は無理難題をふっかけたつもりなのだ。
「そのかわり…その間、猫さんを苛めないって約束してよ!」
「おぅ、いいよ!一晩だけ苛めないでいてやる!」
ジャイーがムカつくニヤけ面で了承する。
コイツ…約束守る気無いんじゃ…
「約束だよ。もし、破ったら…バギ!」
3メートルほど離れた所にある、大きな木にリュカは風だけのバギを唱えた。
木は大きく揺れて葉を大量に散らす。
「…破ったら、ひどいよ」
そう、冷たい口調で言い捨てて踵を返した。
悪ガキ二人は、顔から血の気が失せて固まっている。
どうやら、怒らす相手を間違えた様だ。
リュカってば、怒ると結構怖い。
でも、やっぱり優しい。
猫さんの為にレヌール城へお化け退治に行くなんて…リュカは、お化け怖くないのかなぁ?
私は…怖いなぁ…お化け…
ビアンカSIDE END
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