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ニしてんだぁ!」
「ひゃあっ?」
こぁの怒声に魔女さんがビクりと体を震わせます。全裸で。
「何脱いでんだテメェ」
「い、いえあの……そういうのもういいから、こぁ様にもう一度シテもらおうかなって……」
ダメでした。ぜんぜんエデンから戻ってきてませんでした。
「それじゃ契約した意味がないだろーが! つーか! 相手! 目の前!」
「はい?」
こぁに肩をつかまれて、魔女さんの体がぐい、と青年の方へと向けられます。そうしてようやく、意中の彼が目の前にいると気づいたようです。さっきの悲鳴はなんだったのか。
とにかく、男と女の視線が交わりました。
「あ、アナタは……薔薇の君!」
「そういう君はマイエンジェル!」
「何その呼び合い……」
こぁがドン引きしていますが、あっという間に二人の世界は形成されていきました。
「ああ、マイエンジェル……どうして君がそんな姿で僕の前にいるのかわからないけれど、嬉しくてどうしようもないよ」
ギンギンにカティンコティンにしながら青年が言います。
「私もです、薔薇の君……! ああ、話すだけでもこんなに嬉しいのに、そんなたくましい姿のアナタが私の前に来てくださるなんて……!」
股を(自主規制)しながら魔女さんが涙を流します。
「マイエンジェル!」
「薔薇の君!」
どうやら言葉は無粋なようです。二人は熱い抱擁とくちづけを交わしながら、その場に倒れこみました。
「…………なんでこの以心伝心っぷりで今までくっついてなかったんだろう、こいつら」
ひとり首を90度にかしげるこぁさん。
とりあえず彼らの邪魔をする気はないようです。
「ま、いーか」
細かいことは彼女に関係ありません。
このままいけば、10分もすればふたりの魂はこぁのモノなのですから。青年の早漏ぶりを思えばもっと早くてもおかしくありませんし。
こぁは機嫌良くふたりのまぐわいを眺め───
「……ん?」
必死にカクカクと振られていたふたりの腰がぴたりと止まるのを確認しました。
「あれ? なんだおまえら、さっさと───」
『キモチ良くない』
「え?」
唖然とするこぁを置きざりにして、ふたりは厳しい顔つき──それこそ睨みつけるようにしてお互いを見つめています。
そして……同時に、こんなコトを口にしました。
「悪魔様の方がキモチ良かった」
「こぁ様の方がキモチ良かった」
「…………えぇ、と」
ナニが起きたのかを察した様子で、こぁが脂汗をかき始めました。
「なんだって……?」
「なんですって……?」
「いや、ちょ、キミたち」
ふたりは穴から棒を抜いて、すっくと立ち上がります。
「マイエンジェル? 君、僕以外に体を許したっていうのか?」
「薔薇の君? 私が生涯をかけて守りぬいたアナタの純
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