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たんで、ならもう悪魔にでも頼っちゃおっかなーって」
「うーん人命水風船。その悪魔との契約に、自分の命を捧げなきゃいけないんだけどいいのか?」
「もちろん。彼女を殺すんだから僕も死なねば。彼女のいない世界に価値なんかないし」
「……さっき輝かしい僕の未来とか言ってなかったっけ?」
「そうとも。彼女を殺して僕もあっちに逝って、二人だけで永遠に幸せになるんだ。他の汚らしい男どもに彼女を奪わせなんかしない……NTRなんかクソ食らえだね! 純愛バンザイ処女バンザイ! ニッチ嗜好がデカイ顔すんじゃねーよクソが!!」
「あー、そう」
いろんなモノを聞き流しつつ、納得したようにこぁはうなずきました。
魂を捧げるんだから同じトコロにはイケないのですが、どうもそこらへんが理解からスッポ抜けているご様子。こぁは悪魔らしいことができそうだと内心ゲラゲラです。
「ほいじゃあまぁ、依頼の内容は大体のところ把握したよ」
「おお、やってくれるのか悪魔!」
「様を付けなボンクラ。せめてもの線引だ」
「了解した、悪魔サマ。じゃあこれを」
「ん」
なんかカタカナっぽいんだよなぁ、と内心ギスりつつ、こぁは青年から一枚の紙を受け取りました。どうやら殺害対象の家までの地図のようです。
「じゃあとっとと殺っちゃってきてくれるかな。僕は僕で自殺の準備しなきゃいけないから忙しいんだ」
「気がはえーな。その前にすることあんだろうが」
「はん? まだなにか? ご馳走ならしたろう」
「あれは召喚の儀式だバカヤロウコノヤロウ。召喚した悪魔とするもんっつったら“魂と血の契約”に決まってんだろ」
「ああ、そういうの。どうでもいいから早く済ませてよ。ああ……早く、一刻も早く僕は彼女とシャングリラに旅立ちたいんだ」
「ったく、風情もなにもねーもんだ。これだから俗世の俗人ってヤツぁよ」
文句をたらたらしていますが、もちろんポーズです。こぁとしてもさっさと仕事を済ませて次に行きたいというのが本音です。
「そいじゃ始めるぞ」
「ああ。僕は血でも流せばいいのか───ってぇぇえええ!?」
「あ?」
淡々と準備を始めたこぁを見て、男は飛び上がりました。
「あ? じゃねーでしょう!? ななななな、何をしてるんだい君はぁっ!」
「何って。ナニすんだろ」
マッパでした。これ以上なく素っ裸でした。
こぁは脱いだ衣服をたたむでもなく放り投げ、男と距離を近づけていきます。
「な、なななナニって! え、おい、まさか」
「まさかもクソもないだろ。悪魔との契約なんざ、隷属化かセックスでの魂の一部受け渡ししかあるめぇ」
固まって動けない男の服を、手慣れた感じで脱がしていきます。
「僕には純潔を捧げると誓った女性が!」
叫ぶ声は緊張でガチガチでした。どのぐらいガチガチかとい
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