暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico38-B竜の終焉 〜Angel Overthrown〜
[6/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の中にシャマルが手を突き入れて、「え〜っと・・・」何かを探るような声を出して・・・

「・・・見つけた!」

シャマルが表情を輝かせて手を引っ張り出した。その手に有ったんは間違いなく「神器書!」やった。ルミナだけでなくすずかちゃん、わたしも残りの神器封じのお札を神器書にベタベタと張りまくる。

「さぁ、ハート2はどうなるのかな!」

お札塗れの神器書からハート2へと視線を戻すと、「ケケ、クク、クケケ、ッ!!」奇妙な笑い声を上げて苦しみもがく姿が目に入った。しかも体の至るところから小さな爆発が何度も起きてるし、火も噴いてる。どう見ても「暴走・・・?」のようや。わたしらを閉じ込めてた結界も消失してるし。

「ケケケ、キャキャキャ、ケキャキャキャ、クキャキャキャ!」

ハート2の全身が炎に包まれたかと思えば、炎の尾を引いて空に上がってクルクル回り始めた。

「シンダ、シンダ、ヤツガシンダ! エグリゴリガシンダ!」

なんか言うてると思うて耳を澄ますと、“エグリゴリ”が死んだ、って聞こえた。それはつまり、「ルシルの奴、シュヴァリエルに勝ちやがった!」ヴィータや、「すごい、すごい!」シャマル、それに『さすがですぅ、ルシル君!』リインが大いに喜んだ。そんでわたしは「ルシル君・・・、良かったぁ」喜びよりも安堵でいっぱいや。

「ジユウ! ワレハジユウヲエタリ! カエラネバ! ワガシュガオラレルミザノモトヘ!」

ハート2が降下を始めたから身構えたんやけど、全く別の方向に向かって行ってドォン!と落下。安堵したのも束の間、とんでもない爆発が起きて、空が真っ赤に染まった。しかもその衝撃もまたすごくて、「きゃあ!」その場で転んでまう。黒煙が立ち上って空を覆い隠す中でも震動が治まらへん。

「ミチハドコダ! テンヘカエルミチ!!」

また別のところから爆発が起きて、そこから先端が人の顔をした蛇のようなモンに変化したハート2が飛び出して来た。そんで「ミチ! カエレヌデハナイカ! ドコダ!」そう叫びながら建物や島を破壊しながら、ミチ、ってゆうんを探し続けるんやけど・・・

「ミチって、この神器書のこと・・・よね?」

ルミナがお札で全体が見えへんくなってる神器書の表紙をポンポンとノック。天使を召喚する本やから、天界に帰るにはこの本を通らなアカンみたい。そやけど、「お札剥がしちゃいます?」ってわたしらみんなに訊いたシャマルには誰も答えへん。どっちにしても良い結果にはならへんことは誰もが解ってる。

(あのまま放っておいたらレンアオム(ここ)が壊されるし、神器書を解放したらまたハート2と戦わなアカンくなるかもしれへんし・・・)

「オノレ、エグリゴリメ! ワレヲテンカイニカエサズニシヌナド!」

怒りはもう限界みたいやし
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ