Fate/stay night
1141話
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恋人繋ぎをしながら道を進み……その行為は凜の家に到着するまで続くのだった。
「……さて、何だか聖杯戦争のサーヴァントをようやく2人倒したテンションもあって、らしくない事をしてしまったけど……これからどうするのかの相談をするわよ」
薄らと頬を赤くした凜の言葉に、俺と綾子は凜が淹れてくれた紅茶を飲みながら頷く。
ちなみに凜の顔が赤くなっているのは、やっぱり家に帰ってくるまで俺と恋人繋ぎをしていた件だろう。
自分で口にしたように、これまでは半ば膠着状態だった聖杯戦争で、一気に2人もサーヴァントが減ったのだ。
それを思えば、多少テンションが高くなるのもしょうがない。
っと、その前に……
「凜、このルールブレイカーって宝具を調べてくれないか? キャスターが使ってたけど、結局どういう効果を発揮するのか全く分かってないんだよ」
テーブルの上に、キャスターが使っていた奇妙な形をした短剣をゴトリと置く。
絶対に何らかの効果があると思い込んでいたんだが、キャスターとの戦闘では特にこれといった効果を発揮しているようには見えなかった。
……にしても、キャスターが死んだのにこの宝具だけは残ってるんだよな。
いや、他人の宝具を奪えると知ったんだから、嬉しいけど。
となると、他のサーヴァントからも宝具は奪えるだろう。
例えば、ランサーの持つ宝具はあの槍だし、セイバーの持つ宝具はあの剣だろう。ライダーは……あの巨大釘か? それとも、まだ見せていない何かか。
残念なのは、バーサーカーか。
俺が奪える宝具は基本的にこの短剣のように物質としてある存在のものだけ。
つまり、バーサーカーの持つ蘇生魔術の重ね掛けとかは奪う事が出来ない。
「ええ、いいわよ。キャスターがどこのどんな英霊だったのかは分からないけど、宝具と言われるくらいですもの。興味あるわね。これが私達の新しい切り札になってくれればいいんだけど」
凜は溜息を吐きながら、テーブルへと手を伸ばして短剣を手に取る。
魔術師としての目で見ているその様子は、いつものうっか凜とは全く違う。
出来ればその調子でポカをやらかさないでくれればいいんだけど。
一通りルールブレイカーを眺めるとテーブルに戻し、話を仕切り直す。
「さて、今更言う事でもないけど、今日はご苦労様。まさか綾子がキャスターに人質にされるとは思わなかったけど……」
「それはごめんって言ってるだろ。けど、部屋にいたらいきなり気を失って、気が付いたらもう柳洞寺にいたんだぞ?」
「キャスターは転移が可能だった事を考えると、綾子の背後に転移して、気が付かれる前に一撃で意識を奪ったんだろうな」
「分かってるわよ。私だって別に綾子を責めてる訳じゃないわ。そもそも、それを言うの
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