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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
世の中、怒らせてはいけない相手が居る。
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だ漏れの獣と化すはずなのに、先程の恐怖が拭えずにガタガタブルブル抱き合って震えていた。
くっそー…今度はばれない様に注意しないと…






私とウルフは、隣から聞こえてくる喘ぎ声と、お父さんへの恐怖で一睡も出来ず、宿屋に併設されてる食堂で、遅めの朝食を食べている…
つっても殆ど食欲が湧かないので、目の前の料理をフォークで突いてるだけ。

因みに私の隣室のカップルは、明け方に第2ラウンドへ突入した為、まだ食堂へは姿を見せてこない。
普段は真面目一直線なのに…

昨晩の出来事(私とウルフが覗こうとして、お父さんの不興を買った事)は皆さん承知の様で、誰も触れようとはしてこない。
だが何処にでも空気の読めないヤツは居るもの…

「流石は旦那の息子!地球のへそって洞窟を探検しただけでは物足りず、今度はアルルのへその下の洞窟を探検した様だな!アルルも青い宝玉1個じゃ満足出来ず、ティミーの宝玉にまで手を出したぜ!」
同室のモニカさんより遥に送れて現れたカンダタは、不愉快な笑顔で勇者カップルの事を話題に持ち出した。

かなり丈夫そうなマグカップ(食堂の物)でコーヒーを飲んでいたお父さん…
カンダタの台詞を聞くなり、無表情にマグカップを握り潰し、凄まじい怒気を周囲に撒き散らす。

吐きそうな程のプレッシャ−に、私は黙って俯くのみ…
ただ時間が経過するのを待っている。
誰でもいい…救世主は居ないのか!?

「ア、アルルは1日中…1人で洞窟を探検してたんだ!寝坊もするよ!ティ、ティミーさんだって、アルルが心配で、1日中町中を彷徨ってたんだもん…い、今はゆっくり眠らせておこうよ…そ、そんな事より、オーブも後1個だね!」
メシアは私の彼だった!

あからさまな立前を強調しながら、昨晩の事件に触れない様に、皆の意識を誘導している。
筋肉馬鹿(カンダタ)にも理解出来たらしく、大人しく黙って俯いてくれた…もしかしたらお父さんの怒気に脅えているだけかもしれないけど。




「すみません…寝坊してしまいました…」
永遠に思われる短い時間を、極度の緊張に身を晒し堪え忍んでいると、遂に待望のご子息が登場してくれた!

「何…気にするなよ。昨日の試練は大変だったのだから、もっとゆっくりしてても良かったんだよ」
数秒前までの怒気が嘘の様に無くなり、何時もの優しく爽やかなお父さんの声が食堂内に浸透する…
すると其処彼処から安堵の溜息が聞こえてきた。(無関係の一般客からも…)

「そんなワケにもいかないわ…後1つのオーブの事も話し合わなければならないし…」
お兄ちゃんの直ぐ後ろに控えていたアルルさんが、何時もの優等生ぶりを披露しながら空いてる席へ彼氏と揃って着席する。

「うん、そうだね…それに皆さん、食
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