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リリなのinボクらの太陽サーガ
地雷
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『全く……世話の焼ける。聖王教会の連中に敬礼しようと思った矢先に、ピンポイントでこんな所に降って来ないでよ……八神』

「……マ……キナ……、……ちゃん……?」

『話は後。せっかくの狙撃ポイントが今ので崩壊したから、別のポイントに移動する。レールガンの冷却時間もあるから、タイムロスは少ないけど……あそこ狙撃するには丁度良い場所だったんだけどなぁ』

「ご……ごめん……。ほんま……ごめん……」

『ま、シャロンが戻って来る前に危機が過ぎたと思えばマシかな』

しばらく見ない内に結構身体が成長していたマキナちゃんに私の身体が抱えられ、彼女は別に決めていた他の狙撃ポイントで近くにあるホテルのベランダに着地する。そこからは市民が避難している地下シェルターと、その傍にラプラスも鎮座しているのが眼下に見える。ここのホテルは避難を急いで戸締まりを忘れていたのか窓が開いていたため、部屋中ピンク色の室内のベッドに私の身体を横たえさせる。その際、彼女の急激に育ったやわらかい胸が当たってちょっと得した気分になったのは内緒や。

その後、マキナちゃんは改めて狙撃銃を構えて戦域からの流れ弾などに警戒する。ファーヴニルが襲ってきている以上、ここも絶対に安全とは言えないため、咄嗟に動けるようにサーチャーを飛ばして戦域の様子を逐一確認していた。

「つっ……いたた……!」

『あまり動かない方が良い。さっきの衝撃で身体のあらゆる関節が外れてる、今無理に動くとその部分の骨が歪むよ。ま、あれ喰らって折れなかったのはむしろ幸運だろうけど……しばらくは大人しくしてて』

何をするのかと思ったら、マキナちゃんはめんどくさそうな顔で治癒魔法“癒しの光”を発動、青白い光が私を優しく包み込んで傷を癒してくれた。こういった治癒魔法は私の場合、夜天の書に覚えさせても適性が無いせいで上手く使えないのだ。
ベルカ最高峰の治癒魔法の使い手であるシャマル曰く、魔力を繊細に扱える技術が無ければ、この系統の魔法は使う事すら出来ないらしい。フェイトちゃんのように魔力をそれなりにコントロールできる技術があれば、軽い治癒魔法を気休め程度に使えるらしいけど、それではあくまで痛みをごまかすぐらいにしかならない。本当の意味での治癒魔法が使えるようになるには、ちゃんとした知識と適性が必要になってくる。だからこそ治癒術師は私やなのはちゃんのような高ランク魔導師並みに貴重でどこでも重宝されるのだと教えられ、そしてマキナちゃんが治癒魔法に適性があり、それを覚えようとした事をシャマルはとても喜んで何度も……本当に何度も話してくれていた。

でも……マキナちゃんの故郷であるニダヴェリールが崩壊した経緯を知ってから、シャマルはぱたりとその事を一切話さなくなった。もうマキナちゃんが治癒術師の道を選
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