第三十五話 小栗大尉!弱虫ペダルは面白い!!その七
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瞬はそう言う二人にだ、また言った。
「だから。全部卑怯な手段で勝ってるじゃない」
「作戦なんだよ、全部」
「相撲の時に相手の顔に砂かけることもな」
「他にも色々やったけれどな」
「全部作戦なんだよ」
二人が言うにはそうである。
「俺達は作戦で戦ってるんだよ」
「それで勝ってるんだよ」
「だからいいんだよ」
「作戦勝ちってやつだよ」
「その作戦とやらで正々堂々としたものあったの?」
それこそ一度でもだ。
「ないでしょ」
「そこは主観の違いだな」
「俺達はルール違反は一度もしてないぜ」
「そうして勝ってるだろ」
「それならいいだろ」
「まあそこは他の人が観て考えることよ」
作品中の全世界の人達なり読者の人達がだ。
「あんた達の主観で決まることじゃなくてね」
「おい、主役の主観が全てだろ」
「それで物語が決まるんだよ」
「主役が正しい、主役の言うことを聞け」
「それが作品なんだよ」
「あんた達高倉健さんとは逆ね」
人格も素晴らしい方だったという。
「あの人絶対にそんなこと仰らなかったそうよ」
「無言で自分が最初に来て黙々と撮影する」
「一切文句は言わない」
「そうした人だったらしいな」
「本当に律儀で真面目な人だったらしいな」
「そうよ、だからスタッフの人達も共演者の人達も尊敬していたのよ」
だから悪く言う人はいなかった。
「そうした人みたいになる気は?」
「ねえに決まってるだろ」
「あると思ってるのかよ」
これが二人の返事だった。
「あの人と一緒にするなよ」
「俺達は俺達なんだよ」
「俺達には俺達のやり方があるんだよ」
「俺達の主観で動かすやり方なんだよ」
「そうよね、あんた達はそうよね」
瞬もわかっていたので驚かなかったし呆れなかった、二人の今の発言に。
「そうした流儀よね」
「そうだよ、主役が正義で勝った奴が正義」
「それが俺達だよ」
「だから次も勝つな」
「次の勝負もな」
自転車のそれもというのだ。
「じゃあこれから平田裕香さんのグラビア観て来るぜ」
「戦いの後買う前の事前研修にな」
「だから今日はこれでな」
「またな」
「そう、じゃあね」
「ああ、じゃあな」
「また会おうな」
三人はこれで別れた、そして尚智と尚武はそれぞれの部活に出た後で自宅のネットで平田裕香さんのチェックをして言った。
「学研の写真集がいいな」
「ああ、ブルマな」
「やっぱり女の人はブルマだな」
「そうだよな」
「ブルマ最高だぜ」
「復活して欲しいよな」
最早リアルの世界ではなくなっている。
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