暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1140話
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 キャスターが死んだ事により、恐らく強化魔術が消えてしまったのだろう。
 それでもあの動きを見る限りでは、元々かなりの強さを持っていた筈だが……
 凛の強さは確かにある程度のものがあるが、それでもある程度のものでしかない。
少なくても、葛木をどうこう出来るような相手ではなかったのは事実。

「……手を抜いたな?」
「そうだな。……キャスターが死んだ今、私がやるべき事は既にない」

 なんだか、中身が空っぽな……そんな感じがする男だ。

「どうした? 殺さないのか? 聖杯戦争というのは、マスターを残しておいてはいけないのだろう?」

 視線をこっちに向けてくる葛木に視線を返し、改めて凛の方へと視線を向ける。

「どうするんだ? このまま放って置くわけにもいかないだろうし、始末するのか?」
「……この男はキャスターのマスターであっても、結局魔術師でもなんでもない人間に過ぎないわ」
「けど、遠坂! さっきのこいつの言葉を聞いただろ!?」
「ええ。冬木のセカンドオーナーとしては許せない。けれども、令呪の類も存在しないマスター、しかも魔力のないマスターがどうこう出来る筈もない。……この冬木の地のセカンドオーナーとして命じます。葛木宗一郎、貴方はこの冬木の地から去りなさい。2度と戻ってくる事は許しません。もし次に冬木に足を踏み入れた場合。その命を以て償って貰います」
「……承知した」

 短く答える葛木を一瞥すると、凛の視線は俺と綾子の方へと向けられる。

「さ、帰るわよ。何はともあれ、今日でサーヴァント2人を倒したのは事実。これはかなり大きな収穫なんだから」

 そう告げる凛と共に、俺は階段を下りていく。
 一瞬葛木の方を見た綾子も、複雑な表情を浮かべつつも俺達の後を追ってきた。
 ……山門の付近には既にアサシンの姿はなく、どこか念動力に感じるものがあったが、周囲を見回しても特にこれといったものはなく、結局俺達はそのまま家へと帰るのだった。
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