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思い出の丘
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トが指摘した弱点をほぼ正確に攻撃して倒していった。そしてようやくレンガで造られた橋まで着いた。その奥には一際小高い丘が見える。

「あれが《思い出の丘》だよ」

「ここからは、俺の知る限り分かれ道とかはないんだけど、モンスターの量はここに来るまでの約二倍くらいだから引き締めて言ったほうがいいぜ」

 ゲツガがそう言う。

「はい!」

 シリカは、もうすぐ生き返らせれるからか、足取りも軽やかだ。モンスターは、ゲツガとキリトが一匹残して倒し、シリカに倒させている。そんな戦闘を数十回繰り返して、ようやく丘の頂上に着いた。

「うわあ……きれいな景色……」

 シリカは開口一番にそう言った。確かにここは一言で表すなら空中庭園だろう。しかし、目的を思い出したシリカは、辺りを見回す。

「キリトさん、あの花はここに……」

「ちょうど真ん中の岩になるはず……」

 シリカはキリトが言い終わる前に走り出す。キリトは、苦笑いをしてその後についていく。ゲツガも後を追う。しかし、先について岩をのぞいていたシリカが勢いよく振り返る。

「ない……ないよ、キリトさん!ゲツガさん!花がないんです!!」

「いや、シリカ。しばらく待ったら出てくるよ」

 キリトがそう言ってシリカの視線を岩に促す。岩から草が生えてきて見る見るうちに花へと成長した。シリカはキリトとゲツガを見上げてきた。それの意図を理解してゆっくりと頷く。そして、花を取ると花の先端だけがシリカの手の中に残り、砕けた。シリカは手の中にある花をそっと触れて、アイテム名を確認していた。

「これで……ピナが生き返らせれるんですね……」

「ああ。心アイテムに、その花の中に溜まってる雫を振り掛ければいい。だけど、ここじゃさすがに危ないから街に帰ってからにしよう」

「はい!」

 そして、ゲツガたちは思い出の丘降りていった。

 下りはモンスターとはあまり遭遇することなく下ることが出来た。そして、橋の前に来たとき橋を渡ったところに何個かの反応があった。それ気付いたゲツガとキリトはシリカを手で制して橋の奥に向かって言った。

「そこにいる奴、出て来い」

 ゲツガがそう言うとしばらくして、あの時の槍使いが出てきた。シリカはその出てきた人物を見て、目を大きく見開いていた。

「えっ……!?なんで!?ろ……ロザリアさん……!?何でこんなところに……!?」

 シリカの反応を見たロザリアは口を吊り上げて笑い、言った。

「私のハイディングを見破るなんて、なかなか高い索敵スキルね、剣士サンたち。あなどりすぎてたかしら?」

 そう言って今度はシリカに話しかける。

「その様子だと首尾よく《プネウマの花》をゲットできたみたいね。おめでとう、シ
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