十一話:包囲突破
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炎の魔剣レヴァンティンの底力。
ヴォルケンリッターの将にして純粋な戦闘力では最強を誇る主の為の一振りの剣。
それが彼女達である。
刃と連結刃を越える、奥の手。最大の速度と破壊力を誇るフルドライブ状態。
攻撃の核となる剣と、防御の核となる鞘、それが融合し弓へと姿を変える。
研ぎ澄まされたその弓は一度向けられれば否応なしに死を覚悟させられる。
そこから放たれる矢は己が射抜けぬ者など知らぬ。
高々、強装結界如きが―――我らを止められると思うな。
「此度の無礼は次に見える時に清算させてもらおう」
顕現させた矢をつがえ火炎を凝縮させる。
放たれるは必滅の一撃。如何なる者も滅ぼさん。
この業火の矢でもってその身に刻め―――我らヴォルケンリッターの力を!
「駆けよ! 隼!」
『Sturmfalken』
灼熱の炎を纏いし矢は音速の壁すら容易く越え、駆ける。
阻む者などなく結界へと命中、そして容易く貫き、さらにその先へと消えていく。
―――完全に結界を破壊しつくして。
【武装局員は逃げられる前にヴォルケンリッターの捕捉を!】
【はっ! 直ちに―――なぁっ!?】
【何があったの! 報告を!】
【突如として巨大な嵐が出現、恐らくは他の騎士の仕業かと】
結界が破られたのを見るや否やリンディは素早く追跡の指示を出す。
しかし、局員が追おうとした瞬間にシャマルが魔力の嵐を生み出し局員を襲っていた。
威力そのものは高くないが目くらましと足止めには十分だ。
その間に騎士達は転移を行い、姿を消していく。
【クロノ君! そっちに矢が飛んでいったけど大丈夫!?】
【こっちは間一髪でなんとか回避に成功した。結界の影響で威力が落ちていたのも要因だろうが、ただ……逃げられた】
【主と思われる人物……捕まえられたら一気に進展したのにね】
【それとエイミィ、物理被害が出た。逃げる際に質量兵器、恐らくは手榴弾で道路を破壊された。そのせいで人が集まり始めているから追跡も難しい】
【ああ、もう。こういう時にここが管理外世界って実感するね】
切嗣との戦闘中にSturmfalkenを被弾しかけたクロノであるが切嗣と共に回避することには成功していた。
但し、その隙に逃げられたために悔しそうな顔をしているが。
さらに、物理被害を起こして人が集まるように誘導されたために大規模な捜索もできない。
そんな管理外世界ならではの問題も彼の表情を歪めている理由の一つだ。
因みにシグナムの矢が二人の間に割って入ったのは全くの偶然である。
しかし、クロノはタイミングが良すぎたのでシグナムが主を守る為
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