十一話:包囲突破
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て何より―――
「フェイトとなのはを放せ、デカブツ!」
「それはできん。だが、盾の守護獣の名にかけて無傷で返すことを誓おう」
「く…っ」
今にも襲い掛かってこようとしているアルフに対する牽制の為だ。
もし、これがただの管理局員なら任務を優先して襲い掛かって来る可能性もあるが使い魔である以上主の身に危険が降りかかる真似は天地が引っ繰り返ろうともしない。
主の為ならば己の誇りが傷つくとも辞さない。
そして、そうまでして為すべきことは。
(シャマル、こちらは準備完了だ)
(ええ、後はヴィータのギガントとシグナムのボーゲンフォルムで壊すだけよ。この二つを受けて耐えられる結界なんてまずないわ)
(これで何とか主の命を果たすことができそうだ)
結界の破壊をしての帰還である。
そのために三人で連携を取れるように戦いながら少しずつ距離を近づけていたのである。
ザフィーラが見守る中ヴィータとシグナムは誰に邪魔されることもなく己の武具の真の力を解き放つ。
『Gigantform.』
鉄鎚の騎士ヴィータと、鉄の伯爵グラーフアイゼンの真価。
守護騎士の中で最も“物理破壊”を得意とするヴォルケンリッターが一番槍。
それが彼女らである。
グラーフアイゼンのフルドライブ状態、ギガントフォルムがその姿を見せつける。
途方もなく巨大な鉄鎚の姿は見る者に畏怖の念を植え付ける。
これを仮に動けない少女二人に放てば間違いなく死ぬだろう。
だが、それは不殺の誓いにより出来ない。
しかし―――相手が人間ではなく結界ならば伝家の宝刀を解き放つことも許される。
「アイゼン、ぶち抜くぞ!」
『Es gibt nicht das Ding , das zu mir nicht gerissen wird.』
横薙ぎに放たれる鉄の伯爵グラーフアイゼン最大の一撃。
その威力は絶大で管理局員が十名以上かけて作り上げた結界に軽々と大穴を開ける。
しかし、まだ結界はその力を維持し完全には崩れ去らない。
「今ならまだ結界の補強が間に合う…っ!」
一人その様子を誰に止められることもなく見ていたユーノは即座に結界の補強を始める。
もし、ここで騎士達の攻撃が終わっていたとすれば結界は持ち直すことができた可能性もある。
だが、しかし―――最後にとっておきを騎士達は残していた。
(お膳立てはすんだからな。シグナム)
(後はお前の腕次第だな、将)
(お任せしますね、私達のリーダー)
(ああ、任せろ。一矢の元に―――消し去ってみせる)
『Bogenform.』
烈火の将シグナムと、
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