十一話:包囲突破
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、これは今からする行いに対する詫びのようなものだ。
悟られぬ様に距離を取り次の行動を止められぬ間合いを取る。
「そっか、覚えとく。だから―――悪く思うなよ!」
巨大な鉄球を取り出して全力で打ち飛ばす。
なのはは勿論自分の所に来るはずと構えるが鉄球は完全に予想外の場所に飛んでいく。
丁度自分達の足元で戦っていたアルフとザフィーラの間に飛んでいったのだ。
「えっ?」
一瞬誤射かとも思うがまさかヴィータに限ってそんな事は無いだろうと思い鉄球の行方に注視してしまう。
アルフは瞬時に感づき鉄球とザフィーラから離れる。しかし、ザフィーラは違った。
逆に鉄球へと突進していきあろうことかその鋼の拳でアルフに向けて弾き飛ばしてきたのだ。
これには流石に驚いたアルフはなりふり構わず後退していき大幅にその距離を離す。
鉄球はまるで隕石が落ちたかのようなクレーターを創り出すに至ったがアルフにはダメージは無い。そのことになのはがホッと胸をなでおろしたところで―――
『It comes master.』
「分かっ―――えっ!?」
「すまないな、テスタロッサの友人」
レイジングハートが警告を発する。
なのはは当然ヴィータだと思い顔を上げるがそこに居たのは鉄槌の騎士ではなく、烈火の将であった。
理解が追いつかないものの体は反応し即座にバリアを創り、炎の魔剣を防ぐ。
だとしても、即座に思考は切り替えられず防御だけで手一杯になる。
「なのは!」
「悪いけど、シグナムのとこには行かせねえ」
「どいて…ッ」
いつの間にか戦闘中になのはとヴィータのすぐ傍に来ていたのは分かっていたフェイトではあったがまさかシグナムが背を向けて全力でなのはに斬りかかるとは思っていなかった。
慌ててなのはの元に行こうとするがそこにヴィータが現れシグナムと同じようにバルディッシュを叩き潰しに来る。
なのはを見守ることしか出来ぬ歯がゆさに唇を噛みしめ躍起になってヴィータを押し返そうとする。彼女達は既に騎士達の術中に嵌っていた。
「フェイト! なのは!」
地上に居たアルフは主達の危機に思わず頭上を見上げて叫ぶ。
しかし、彼女がその時に真に見るべきだったものは頭上ではなく。
前方で完全に自由となったザフィーラであった。
「縛れ―――鋼の軛!」
「な――ッ!?」
「え――ッ!?」
二人の騎士からの攻撃を防ぐために完全に死角になっていた下方からの攻撃。
地上から伸びていく藍白色の杭が少女二人を拘束しその動きを止めた。
本来であれば突き刺して攻撃することもできるが騎士達の目的はあくまでも離脱して鍋に間に合う事だ。
そし
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