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八神家の養父切嗣
十一話:包囲突破
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らない性質上、ゲテモノと呼ばれる種のものだがその特性上ライフル弾ですら放つことができる。
 
 切嗣がさらにそこに改造を加え30-06スプリングフィールド弾をも打てるようにした物がこのデバイスのモデルだ。
 数多の魔導士の血を啜って来た切嗣最大の武器。
 馴染み過ぎたその銃の感触に陰鬱な気分になりながら、30-06スプリングフィールド弾サイズのカートリッジを装填する。

「正規の戦いなら分が悪いが、実戦なら話は別だ」

 面倒なことにクロノをここで殺すわけにはいかない。
 後々必要な保険(・・)としての戦力になってくることに加え蒐集もしていない。
 だが、ここで退いてもらう必要はあるのだ。
 左手に閃光弾を握りしめ背後から飛び上がり急接近を仕掛ける。

「そこか―――しまっ!?」
「これで終わりだ」

 接近に気づき振り返った所に閃光弾を炸裂させ相手の視覚を奪う。
 そこへカートリッジで増幅された魔力弾を叩き込めば終わる。
 クロノは止まったままでは危険と判断し、すぐにその場から離れていくが彼の銃口からは逃れられない。
 確実を期すために少し距離を詰めて(・・・・・・)引き金を引く―――


Delayed Bind(ディレイドバインド)

「設置型のバインドか…ッ」

 その瞬間仕掛けられていたバインドが切嗣を捕えるべく蛇の様に襲い掛かって来る。
 即座に横に飛んで躱しながら左手にキャリコM950を出し、弾幕を張り鎖を弾き飛ばす。
 キャリコM950の最大の特徴としてはコンパクトであるにもかかわらず50発という弾数を弾倉に籠められるところである。
 これまた扱い辛い銃ではあるが切嗣は敢えてこれを扱う。

『Blaze―――』
「ちっ! コンテンダー!」

 クロノがS2Uを突きつけるように構え先端に凄まじい熱量を放とうとする。
 切嗣もコンテンダーを構え直し引き金に指を駆ける。
 既に装填されているこちらの方が速い。
 勝つのはこちらだと確信した瞬間に―――強装結界が破れ灼熱の矢が飛んできたのだった。





 一対一での騎士の戦いを行いながら騎士達の心は、はやてと鍋のことで埋め尽くされていた。
 これ以上長引かせれば主とその友人を待たせるという最大の不敬を働くことになる。
 少々汚い真似になるが背に腹は代えられない。
 外から結界を調べたシャマル立案の作戦の元、騎士達は動き始める。
 まずは、ヴィータが引き金を引く。

「ヴォルケンリッター、鉄槌の騎士ヴィータ。あんたは?」
「なのは、高町なのは!」

 突如として攻撃をやめて名乗ったヴィータになのはは認められたのだと感じて若干嬉しそうに名乗り返す。実際にヴィータもその実力は認めているのだが
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