第1章:平穏にさよなら
第13話「面倒事」
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.。」
確かに人に見つからないようにするには良い手かもしれないけどさ。
「後は優輝君の傷と服をなおさなきゃね。」
??そう言って司さんは祈る体勢に入って魔法を使う。するとみるみる内に僕の格好が戦闘前に戻る。
「じゃ、結界を解除するよ。中に入る際、結界の術式を乗っといておいたから。」
「準備いいな...。」
「あっ、羽を隠さなきゃ。」
〈お任せください。〉
司さんが結界を解除する前に、緋雪が羽などの吸血鬼の要素を隠す。
そして、景色が元に戻る。道を行く人達も元に戻り、結界が解かれた事が分かる。
「じゃ、店に戻ろうか。」
「そうだね。」
司さんの言葉に従い、僕らは店の中に戻る。...一応、まだ食事中だったからね。
「すまないね。まさか、彼があんな暴挙に出るとは思わなかったよ。」
「あ、士郎さん。」
店に戻ると士郎さんが出迎えてくれた。
「まぁ、なんとかなったんでいいですよ。」
「司ちゃんも悪いね。」
「いえいえ。」
...にしても、織崎(こっちも名字で呼ぶようにした。)のグループは見ていただけで何もしなかったみたいだな。...大方、司さんが出向いたから大丈夫だと思ったんだろうけど。
「あちゃぁ...冷めちゃってる。」
「あ、でもまだ美味しい。」
料理は冷めてしまったけど、美味しさはしっかり残っていた。さすが翠屋。
「ごちそうさま...。..ちょっとあっちの皆が私に話があるみたいだし、行ってくるね?」
「んー、分かったよ。行ってらっしゃい。」
そう言って司さんは織崎のグループに向かう。話っていうのは多分さっきの戦いだろう。
「(まだ僕が魔法を使えるって事は知らないみたいだな。...緋雪は怪しまれたみたいだけど。)」
ちらりと織崎の顔を見て、そう判断する。
「(天使奏...毎回思ってしまうけど、まさか...な。)」
彼女を見て、僕は少し考えてしまう。
前世に知り合った、立花奏というキャラに似た境遇の少女の事を...。
「(そうそう都合良く同じ世界に転生とかしないだろう。...いや、この場合は都合悪く、か?死んでしまったという事になるからな。)」
おそらく、立花奏の能力を特典として願った転生者ってだけだろう。...キャラクターステータスで見ても転生者って事しか分からなかったしな。
「(第一、あの子はドナーの心臓が必要だったから、ドナー登録していた僕の心臓で生き永らえてるはずだしな。...いや、でも...。)」
なんかどんどん思考が暗い方向に行くから頭を振って強制的に思考を切り替える。
「どうしたの?お兄ちゃん。」
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