第1章:平穏にさよなら
第13話「面倒事」
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二人を庇うように咄嗟に前に出て、手を翳す。...僕自身、無謀な事をしてるのは分かっている。司さんなら防げていたのに、僕が咄嗟に出たせいで反応が遅れたのも分かっている。
...だけど、今更引けるか!皆に庇ってもらってばかりじゃ、いられないんだ!
「リヒト!魔力を絞り出せ!」
イメージするは、強力な盾。僕の持つ魔力変換資質は、fateの衛宮士郎に似ている部分がある。...ならば!
「行くぞ...!“熾天覆う七つの円環”!!」
創造したのは、あの七つの花弁を繰り出して防ぐ防御型の宝具。だけど、今僕の目の前に展開されたのはたったの三枚。...なら、この三枚に残りの魔力全てを込める!
「ぐぅううぅう....!」
「...シャル!」
〈分かりました。〉
圧倒的に魔力が足りず、一枚砕け散る。すると、緋雪が僕の後ろで何かし始める。
「...“スターボウブレイク”!」
七色の色とりどりの魔力弾が、僕の背後から援護するように飛んでいく。ふと後ろを見てみれば、緋雪が杖形態のシャルラッハロートを弓のように引いた後だった。
「ナイス緋雪!これで....!」
もう一枚、砕け散る。だけど、射出された剣は残り少し。王牙は司さんの一撃で気絶したため、追加の攻撃はない。...行ける!
「はぁっ、はぁっ、はぁ....!」
し、凌ぎきった...!!
「...優輝君っ!!」
「うっ、司さん....。」
見るからに顔が怒っている司さん。...まぁ、怒られるよなぁ...。
「なんて危ないことをしたの!?魔力も回復していないのに、あんな大量の攻撃を防ごうだなんて!緋雪ちゃんの援護がなかったら、死んでたかもしれないんだよ!?」
「...返す言葉もありません...。」
我ながらなんであんなことをやったんだってレベルだし。
〈私も同意見です!...おかげで、リンカーコアの回復が遅くなってしまいましたよ。〉
「反省しています...。」
リヒトにまで言われる始末だ。...何やってんだか...。
「...ところで、この後どうするの?」
「あっ...そういえば..。」
地形の被害は結界を解けば元に戻るが、さっきの戦いで僕の服は所々切り裂かれ、所々掠ったり、素手で武器を弾くのには無理があったため、結構傷もある。それにここは一応道端だ。王牙を放置したらあらぬ噂が立つ。
「あー、こういう時の対処は任せて。以前にもあったから。」
すると、司さんがそう言って王牙を掴んで見つかる事のなさそうな茂みに投げ入れる。
「これでオッケーだよ。」
「よ、容赦ないな..
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