第1章:平穏にさよなら
第13話「面倒事」
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そんな心配は杞憂だろう。)」
さすがに街中でモブだと思っている相手を本気で殺そうとはしないだろう。いくら踏み台的な過激な思考の持ち主でも。
「くそっ...この...モブ野郎が!!」
引きずり、店を出た所で暴れ出すように僕から離れる。
「俺と嫁たちの邪魔をしやがって...何様のつもりだ!」
「お客様の一人ですが。なにか?...というか、絶対お前さ、何回も同じような事してただろ?士郎さんがあんな形相するとは思えないぞ。」
まだそこまで関わりあった訳ではないけど、それでも士郎さんは優しい人物だと思っている。そんな士郎さんがあんなにキレてるとか...。
「うるせぇ!モブのくせに!」
「あー、もう....。」
こいつどうしようか?中に残っている司さんや緋雪を見ると、同じように呆れていた。
「おい、モブ野郎。これ以上邪魔すると...!」
「邪魔すると...なんだ?」
殺気を込めて睨んでくる王牙みかd...もう王牙でいいや。いちいちフルネームはメンドイ。
王牙が睨んでくるが、適当に流す。この程度の殺気、恭也さんのがやばい。
「...はっ、少しばかり、立場を分からせてやる...!」
「うん?これは....。」
周りの雰囲気が変わる。それに僕と王牙以外の人が消えている。
〈『マスター、これは結界魔法です。それも、マスターを閉じ込めるための。』〉
「(っ...!なるほど、これが結界か...。)」
頭に直接響くようにリヒトの言葉が聞こえる。これが念話なのだろう。それよりも、まさかここまで過激な行動にでるとはな...。
「ククク...!驚いているようだな...ここはてめぇが俺に逆らわなくなるための場所だ!さぁ、身の程を知るがいい!!」
そう言って王牙の背後の空間が歪み、そこから剣が飛んでくる。
「っと!!」
それをなんとか、避ける。すると飛んで行った剣は地面にぶつかった瞬間、爆ぜるような衝撃を生み出した。
「うっわ、厄介だな。少しでもミスると死ぬじゃん。」
「避けた?...いや、そんな訳ないな。ただの偶然だな。...だが、次はそうはいかんぞ!」
今度は三つ程空間が歪む。つまり剣などが三つ飛んでくるのだろう。
「(落ち着け、思い出せ...。)」
思い出すのは、昨日の恭也さんとの戦いで使っていた導王流の動き。流れるような動作で剣すらも素手でいなすその技術を、今ここにもう一度!
「っ....ふっ!!」
ガィン!ガィイン!!
先行して飛んできた一つ目の剣の腹を叩いて逸らし、その勢いで回転しながら後ろ回し蹴りを高めに繰り出すことで、二つ目の剣を躱しつつ
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