暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
Fate/stay night
1139話
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て何でもないかのように通る事が出来る。それはどこか不思議な感覚だ。
 まぁ、今更そんな事をどうこう思っていてもしょうがないけどな。
 そんな風に考えていると、凛が周囲を見ながら口を開く。

「少し急ぐわよ。アサシンが倒されたことは、遅かれ早かれ他のサーヴァント達が知ることになってもおかしくないわ。私みたいに使い魔を使っている魔術師がいてもおかしくない……どころか当然だしね。ならアサシンが消えた今こそ、一気にキャスターを倒そうとして攻めてくる相手がいてもおかしくないし」
「せこいな」
「あのね、綾子。これは別に正々堂々と戦う決闘の類じゃないのよ? 聖杯を求めて戦う戦争なの。相手が弱った時に攻撃するなんて、ある意味当然よ?」

 とか何とか言ってるけど、凛はそういうのをやらずに正々堂々と戦いを挑むタイプなんだよな。
 この辺は偽悪的、というのはちょっと言い過ぎだけど、それに似た面がある。
 あくまでも魔術師であろうとしている、というか。
 そんな風にしなくても、十分に魔術師っぽい感じではあるんだけど。
 とにかく、俺、凛、綾子の3人はそれぞれ階段を上って行く。
 柳洞寺まで続く階段はそれなりに厳しく、生徒の方の柳洞はこの階段を毎日通っているのを思えば、普通に凄いと思う。
 現に、俺達の中でも凛が嫌そうな表情を浮かべて階段を上っているし。
 俺はサーヴァントだから問題ないし、綾子の方も半サーヴァントで体力とかはかなり上がっている。
 普通なら、筋力の調整とかに苦労しそうだけど、半サーヴァントだからか、それとも俺の力か……最初から普通に身体を使いこなす事が出来てたからな。
 で、凛の方も体力的には問題ない。
 けど、この階段を上がるというのが精神的にうんざりするのか、微妙に嫌そうだ。
 まぁ、ここに誰か知らない奴でもいれば猫を被ってそんな表情を見せないんだろうが、ここにいるのは身体で見ていない場所がないって存在の俺と綾子だし、猫を被る必要はないんだろう。
 そして、ようやく階段を上りきると……

「ふむ、遠坂、アーク、美綴か。こんな時間にどうした?」

 境内にいた葛木がそう尋ねてくる。
 それは、普通に考えれば自分を尋ねてきたクラスの生徒に声を掛けたといったところだろう。
 ……隣に、殺気を放って俺を睨み付けているキャスターさえいなければ。
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