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ソードアート・オンラインー死神の鎮魂歌
瑠璃色の死神ー前編
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だろう。

 そのヒースクリフだがこのゲームについては、基本的な事から細かい仕様まで理解している博識でもある。分からないことがあったら彼に尋ねれば90%以上の案件は解決されると言われている程の知識人だ。

 そんなヒースクリフに今回の事を聞くのは有効な手段かもしれないな。

 しかし、ヒースクリフはその立場故に非常に忙しい。只でさえ大手ギルドの管理をしているのに攻略組全体のリーダーの様な存在にまでなってしまっている。彼が暇ということはまずないだろう。まぁ血盟騎士団の方は副団長に任せている部分も多いそうだがそれでも忙しいことに変わりはない。少なくとも俺たちなんかと比べたら、失礼を通り越して侮辱になるんじゃないかってくらいに差があるのは明白だ。果たして俺たちなんかと会ってくれるか。

「会えるのか?」

 思った事をそのまま口にするとラピスは不敵な笑みを浮かべる。

「大将を落とすにはまずは副将からでしょ」

 そう言って目の前の空間を数回タップするとそこの辺りに四角い画面が可視化された。ラピスは右手の人差し指で画面の有るほうを指している。俺に見ろと言うことらしい。示された通りに覗いて見るとその画面はダイレクトメールの文面のようだった。送り先は……。

「アスナか」

 俺の言葉にラピスは小気味良い音で指を鳴らした。

「ザッツ・ライト」

 何故か英語だったが、どうやら正解だったようだ。まぁ英語に関しては、時々何の脈略も無く使ってくるので深く気にしてはいけない。

 そんな事を考えているとラピスの声が耳に入ってきた。

「すぐに会ってくれるみたいだから集合場所まで行こうか」

 言うや否やラピスはその集合場所とやらを目指して歩き始めた。

 俺自身その場所もわからなければ、彼女に着いていく理由もない。

 俺は呆然と彼女を見ていると俺が着いてきてない事に気付いたかラピスはこちらに向かって手招きしている。あまり待たせると怒らせてしまいそうだ。

 俺は右手で後髪を掻きながら、渋々彼女の元まで向かった。

「んで?場所は何処なの?」

「そんなの71層主街区転移門前に決まってるじゃん」

「ですよね」

 71層。現在攻略されている中では最上階に当たる階層だ。正確に言えば今現在攻略が行われている階層と言うべきだろう。更に正確に言うなれば本来攻略組はすべからく攻略に向かっていなければならない階層だ。

 勿論その攻略組には俺とラピスも含まれており、つまるところ、今日迷宮攻略をサボっているのがバレてしまいます。その結果無事死亡。ってそれはマズイだろ!

 一人頭を抱えるもラピスさんはお構い無し。どうしてそんなに呑気でいられるん?

 結局ラピス様の言うことは絶対なので俺は後
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