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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
51 Dark Side Of The City 〜中編〜
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身というものを理解し始めていた。
本来、このように大量の武器を身につけた者が接近戦に向いているはずがない。
スターダストの真価が見られるのは、遠距離戦だということを。

「ッ!!」

スターダストは前方に向かって飛び出し、地面に手をつくと飛び上がって、ジャミンガーたちから距離を取った。
振り返り、右腕のガントレットのボタンを押すと、機関銃へと変形する。

Gatling Mode, Noise Force Bigbang!!

「Have a Good Night.<おやすみ>」

次の瞬間、赤と青の閃光が雨のようにジャミンガーたちに襲い掛かる。
その一発一発は重く、全身を貫き、彼らの重厚な鎧を吹き飛ばし、後にはボロ雑巾と化したブランドスーツの男たちがひれ伏していた。

「うっ…あぁぁ…痛い…痛い…」
「助け…て…くれ…」

「心配せずとも、ここから救急外来までたった100メートル、歩いて1分も掛からない。別に止めない、行け。その足で歩けるならな」

スターダストはドスの聞いた声で吐き捨てると、足を進めた。
彼らはスターダストの攻撃で足を重点的に撃ち砕かれ、捻れており、立つことすらもままならない状態だった。

「…最後はお前だ」

スターダストが向かった先にはValkyrieの客がいた。
入院着を着て、車いすに乗った10歳、11歳程度の少年だ。
大きめの瞳に前髪が鼻の下まで垂れ下がり、顔や肌が見える部分は少なからずアザや切り傷が見受けられる。
その容貌だけで、長期間、この病院に入院している人間だと分かる。
スターダストが近づくに連れ、睨みつけるような視線を向け、ユナイトカードを両手で強く握り締めた。

「カードを捨てろ」
「…嫌だ…絶対に嫌だ!」
「捨てろ」
「これがあれば…できるんだ」
「…早く捨てろ。腕ごと吹っ飛ばされたくなければ」

スターダストはガトリングを装備した右腕をカードを握る少年の手に向けた。

「これがあれば…もう一度、立てる!もう一度、歩ける!あいつらみたいな連中に仕返しだってできるんだ!!」

「仕返し?」
「そうさ…半年前、オレは同じクラスの連中に階段から落とされた!それでこのザマさ!!」
「身体中のアザは?」
「それまでも殴られたり、蹴られたりしてた!でもやり返すことはできなかった!力の差や頭数だけじゃない!!もし内申や経歴に傷がついたら…」
「家族か」
「そうだ!!もし連中に階段から落とされなければ、陸上の特待生で学費免除で中高一貫の学校に進学できるはずだったんだ!!母ちゃんと妹に楽をさせてやれるはずだった!!でも怪我のせいで進学はダメになって、入院費を払うために母ちゃんは必死に働いて…」
「……」

少年は涙を流し始めた。
スタ
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