死亡フラグ貰いました。
7話:建てたフラグはフッケバイン。見つけたものは生きる意味
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俺には力がある。これがあれば!
――そうだ、もう何かを失う苦しみを味わうことはない。憎悪の炎を身に纏え。目の前にあるものを全て破壊しろ。仲間なんて要らない、強者は独りでいい。まずは目の前の女を殺せ! 苦しむことはもう要らない!
そうだ、俺はあいつを…………殺!!!
「ぐおあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁおおぁ!!!!」
体の中から何かが吹き出した気がした。俺の体を包んでいく、鎧。その力で全てを、殺す!
『リアクト確認。ドライバーの補助要請を受諾。外敵因子を確認、攻撃体制に入ります』
「破壊、蹂躙、殲滅、壊す、滅す、殺す、滅ぼす!」
後にはもう、戻れない。
●●
(厄介なことになったな……)
目の前の男が目を覚ましたら、連れていこうと思っていたが、まさか暴走するとは思わなかった。時間を無駄にはできない。長居し過ぎると、管理局の連中が来るかもしれない。そうすると面倒だ。
「仕方がない。少々、本気でいかせてもらう。手足の1、2本無くしても恨むなよ?」
相 手は適合したばかりの初心者、私はまぁそれなりには長い。油断しなければ、負けはしないだろう。
だが、その考えは数分で間違っていたことに気づいた。
『翔翼展開。ブースター点火』
まずは、レアスキルかと思われる“翔翼”。速さは大したことはないが、なぜか相手に疲労が見られない。そして一番の問題はこの男の持つ得物。ランスの中に銃器を無理矢理突っ込んだ様な形の両手に持つ二本一対の武器。それだけならまだ良かった。しかし、これは“飛んでくる”のだ。
ヒュボッ!
「くっ!」
柄の後ろからミサイルの様に火を吹き出しながら、飛んでくる。例え避けても、
『再点火』
私の後ろでクルリと半回転し、また飛んでくる。再点火は一回飛ばした後に一回だけという制約があるようだが、かなり厄介だ。
そして、鎧。ビルの様なものではないが、頭を口以外覆う構造で、鎧も動きやすいようにするためか面積はあまり大きくはない。
「お前、なかなかやるな」
「お褒めいただき、光栄至極なンだよねェ!」
そして、最初と違い意識もはっきりしてきたのか、動きの切れも良くなってきた。だが
(筋は良いが、雑だな)
やはり、初心者臭さは否めない。感染者同士の戦いは特殊な経験値が必要だ。しかし、この男にはそれが皆無。最後には経験の差がものを言う。段々と男は私の動きについてこれなくなっていた。
「はあぁぁぁぁ!!」
「おォォォォォ!!」
ガキィッ!ガッ!ギイィンッ!ガギッ!
(ここだ)
「左腕、貰うぞ」
ザシュッ!
「ふん、やはり甘い、なっ……!?」
おかしい、確か
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