第七話 勇気とは(前編)
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オオオオオッ!』
ヒースクリフの声を遮り咆哮を上げるダークネス。その大木の様に太い足がソードスキルの
ライトエフェクトを纏う。そして????。
バキッ!
システムアシストによって加速した一撃は盾を失い、棒立ち状態のタンク二人をなぎはらった。
パリィン????。
余りの出来事に俺達は呆然とするしかなかった???。
勇気とか、覚悟とか、それ以前の問題だ。あの完全武装して、能力値も防御力や体力を馬鹿げた
数字にしているあの壁戦士の盾がたった一撃で破壊され、クリティカルとはいえ同じく一撃で
HPを全損させられ、ただのポリゴン片に変えられた。
これで動揺しないやつなんていないだろう。
「う、うわあああああああ!」
「た、タンクが一撃で!?」
「あんなのに勝てるのか!?」
当然パニックになる。だが???。
「ダメだ!止まるな!うごけ!」
キリトが叫ぶ。だがもう遅かった。
『ウオオオオオオオオ!』
再び放たれた体術単発範囲ソードスキル"旋風"が"アインクラッド解放隊"で構成されているパーティー
を襲う。
「うわああああ!」
「く、来るなあああ!」
メンバー達は各々武器や盾で防ごうとするが、アイツには無意味だ!
「ぐああああっ!」
「ぐはっ!」
八人のメンバーの内四人ね武器、盾が砕かれ、吹き飛ばされた。
「クソッ!間に合え!」
俺はいまだ狙われている八人を救おうと走り出す。だが恐怖が足を遅くする。
俺の反対側ではキリトがヤツに向かって疾走していた。
『ゴオオオオオオ!』 バキッ
「オオオオオオオオッ!」 ザシュッ!
「クソがああああああッ!」
結果「キリトの」攻撃は間に合った。だが、同時、いやヤツの攻撃が少し遅れて八人にクリティカルヒット。全員がポリゴン片と化した。
「??何でだ????????」
俺はさっきヤツに向けて突進系ソードスキルを放とうとした。だがソードスキルは発動せず、
ヤツの攻撃を止められなかった。
「あの時???。」
俺が攻撃できていれば????!そうしたらヤツには仰け反りが発生し、八人は脱出できた。死ぬことは
無かっただろう。
「おれが???俺のせいで????!」
俺のせいだ???!あそこでソードスキルが発動してさえいれば???!俺が????
オレのせいで。オレが???オレガ????
ソウダ???オレガコロシタンダ???
俺の心には後悔、自責の感情がぐるぐると廻っていた。
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