3 ブラックデストロイ
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光山家。
それは日本発の多国籍企業であり、国内きってのゼクラスメーカーであるフラッシュコーポレーション
の取締役社長である光山幽鬼の実家であり、かつこの地に古くから存在するいわゆる大地主である。
光山太陽。
光山家の令嬢であり、成績優秀、眉目秀麗、武術の腕前もなかなかと評判の人だ。
世情に疎い俺でも知っているような雲の上の人だった。
「え、えっと・・・。君があの光山太陽?」
と空人が尋ねると
「どれがあのなのかはわかりませんがたぶんあなたが言っている通りの光山太陽です」
と返された。
しばらくの沈黙。
「よし、いくぞ。二人とも」
流した。スルーしてみました。
「そ、そうだね」
「そうですね〜」
と二人ともあまり気にせず流してくれた。
Aランクの武器には中距離型の武器が多く、先生方が使っているものとそっくりなものが大量においてあった。
Aランクの武器にも気に入ったのがないらしく空人はぶつぶつといっていたがスルーして
どんどん次に進んでいく。
「そろそろA+とかSもすいてきたからそっちいってみるか」
「いいね」
「私も連れて行ってください!!」
ということでA+のゼクラスを見て回った。
空人は気に入ったのが見つかったらしく適性検査を開始していた。
適性検査とはA+以上のゼクラスを選ぶときに受ける検査の名称で適合率を量り、70%以上の
適合率が出ればそれが支給される。
空人の適合率は75%。
一応保留状態にしてSランクのゼクラスを見に行くというのでついていった。
Sランクのコーナーの中央にどんと置いてあったのは漆黒の剣だった。
名前は、ブラックデストロイ。
この学校にある中で最も強いゼクラスだ。
と、急に体感時間が遅くなった。
ぶわっと全身の毛が逆立ち、俺に警告を発する。
慌てて目をそらそうとしたがなぜか体が思うように動かなかった。
そして何かが頭に直接語りかける声がした。
『我を使え・・・解き放て・・・』
不思議な声に操られ、気がつくと適合検査が始まっていた。
しばらくして出た数値は100%。
異常な数値だった。
支給申請が終了し、一息つこうとすると膝から力が抜けた。そのまま俺は意識を失った。
次に目を覚ましたのは白い天井が見える部屋だった。
「おう、起きたか。ったく、入学式の日にぶったおれてんじゃねーよ」
「ここは・・・?っていうか誰・・・?」
「ああ?あたしは養護教諭の秋針だよ。って言うか覚えとけよ」
「養護教諭・・・?じゃあここは保健室?」
「そこまで意識がはっきりしてきたんだったらもう良いだろ。帰って良いぞ」
「へ、あ、はい」
急いで支度するとひとこと「ありがとうございました」といって学校を後にした。
・・・といっても帰るのは寮なんだけど。
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