030話
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てくれないかしら!!」
「申し訳ないだが俺の主からの命令でな」
「大丈夫だドロシー。もう立てる」
ドロシーの後ろから立ち上がり彼女の前へと立ち男を警戒するように睨みつけるジーク。ジークは男に見覚えがあった―――否実際に面識があるわけではない一方的に知っていると言ったほうが正しい表現だろう。そして彼の耳にはナイトのピアスがつけられていた。
「ナイトクラスの人間か」
「そんな所だ。本来俺のクラスはランサーなのだがそんな事は些細な問題ではなかったな。次回のウォーゲーム、俺と戦って貰う」
突如出現させた燃え盛る槍を自分へと向けてそう宣言する男。宣戦布告、ジークはそれを素直に受け取り望むところだと返した。
「了承感謝する。では二日後にまた会おう―――竜殺しの騎士よ」
「ああ―――施しの英雄」
そう言って消えていく男を見送ったジークは再び座り込み頭を抱えた。先ほどの男は非常に厄介な相手になる。
「ジーくん、知り合い……?」
「いや直接の面識はない、俺が一方的に知っているだけだ。だが次回の戦いは覚悟しなければならないな(施しの英雄か………俺に勝てるのか)」
ジークに槍を向けてきた男は紛れも無くサーヴァント、しかもジークフリートとある意味で因縁がある英雄"カルナ"。まさかあんな大英雄が居るとは予想外も良い所だ。瞬時に彼のステータスを回覧したが
【真名】:カルナ
【種族】:『英霊』
【属性】:『秩序・善』
【精神状態】:平常
【ステータス】:筋力B 耐久C 敏捷A 魔力B 幸運E 宝具???
ほぼ自分と拮抗しているステータス、肝心の宝具のランクを知る事は出来なかったが十分すぎる強敵だと言う事は十分に理解できる。正直今の自分で勝てるかといえばかなり微妙な部類に入るがそれでもやるしかない、なぜなら自分がジークフリードであるからだ。
「それでは明日はお休みですので十分にお体をお休めになってください」
そう言って消えて行くポズン。
「………カルナ、か……」
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