ヴェーザー演習作戦[デンマーク侵攻]
[2/2]
[9]前 最初 [1]後書き
9地点へと進んだ。
―――――――――――――――――――――――――
1940年4月8日
午後一時三十分、A39地点
―――――――――――――――――――――――――
「A39地点、聞こえるか?こちら第25機甲化師団長、ミュラー・レオン。
指定地区に到着、指示を請う。オーバー。」
「こちらA39地点指揮拠点、そこから十二時の方角へ一・五キロほど進んでくれ。そこが最新の報告から弾き出した予測交戦ポイントだ。気をつけろ、パンツァーファウストの所持を目撃した兵士も居る。」
「パンツァーファウストか…。この一号戦車にシュルツェンを着けるような余裕も無い。なるべく、歩兵で無力化をしてほしいが無理な場合はこちらで何とか対処する。」
「分かった。では武運を祈る。」
通信が途切れたことを確認するとミュラーはヘッドセットを近くへかけた。
「シュナイダー、お前の操縦の腕を頼りにしてるぞ。相手はパンツァーファウストのおまけつきだ。」
「そ、そんな!勘弁してくださいよ!」
「大丈夫、お前の普段通りを見せてやればやられることはない。向こうだってまだ戦車は保有してないはず。そうともなればせいぜい無反動砲だろうぜ。」
「分かりました…。」
ミュラーはかけてあったヘッドセットを再度とり、僚車に通信を送った。
「各車伝達!心して聞け。
すでに報告に上がってるとは思うが、こちら側の戦力はA39地点制圧に割いた歩兵戦力が二百、野砲三十に我々第25機甲化師団の一号戦車が十両。対して相手は歩兵戦力三千の内の約六割が壊滅。だがまだ相手は動ける上にパンツァーファウストのおまけつきだ。各車弾薬配分のチェックを怠るな。そして横の連絡を密に取れ。いいな?」
一呼吸間を置いた後、張りのある声で
「Panzer Vor!!」
と叫んだ。
[9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ